母は今まで大きな病気をする事もなく、常に元気で性格も明るく、私も母のように
なれればと思っていました。
そんな自慢の母が、認知症状が現れだし、周りはおかしいと思っても母は自分は
普通だと言い、そんな日々を何年も過ごしてきました。
しかしやはり頭の検査をしっかり受けて、物忘れの原因をしっかり診察してもらおう
と母を説得し、何とか受診につなげました。
私が仕事で接する高齢者にも、同じような認知症状に家族が困っている例は多く
見られます。そんな時、私の住む田舎では受診といえば精神科しかなく、ここ最近
になってやっと心療内科や物忘れ外来ができてきましたが、まだまだ認知症の病院
という敷居の高さがあって、受診になかなかつなげないご家族が多いのも確かです。
私は自分の母にはちゃんと事実を伝え、正しく診断していただく事が決して母のマイナ
スになる事ではないことを話しました。実際母自身も物忘れに対する自覚があったので
、なんでこんな事になってしまったのか悔しいと言っていましたので、検査をする事に
対しては素直に納得してくれました。
その旨を入院中の父にも伝え、ちゃんと検査をしてもらってくるからと言いました。
父からもよろしく頼むと言われました。
そして父が最初に入院した総合病院の神経内科で頭の検査をしていただき、はっきりと
アルツハイマー型認知症と診断されました。
診断を聞いた母ですが、それほど動揺した様子もなく、思ったよりもすんなりと認知症
を受け入れていたように感じました。
本心はわかりませんよ。
今では、自分で「私は認知症だから」って笑いながら他人と話しています。
根っから明るい、常にポジティブな母なんです。