遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

医者の暴言

高齢ご夫婦の旦那様の認定調査に同行したヘルパーが、かっかかっかして

事業所に戻ってきました。

 

その日は通常の受診日ではなく、あくまでも認定更新の意見書作成のための

通院介助でした。

 

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その問診での会話

医師「どうですか。お変わりありませんか」

妻 「最近とっても調子が良いようです。食欲もあって何を食べても美味しい

   って言っています。おかげさまで。」

医師「それは良かったですね。」

 

ここまでは普通の会話だった様です。

 

医師「この次来たときは胃カメラの検査をやりましょう。」

妻 「胃カメラですか。特に調子が悪いとは言っていないので、88歳にもなって

   無理させたくないんですけど。あなたはどうなの。」

夫 「私もやりたくないな。」

妻 「先生、本人もやりたくないって言っているので、それじゃダメですか。」

 

この奥様はただの意見書のつもりで病院にきたんだし、調子が悪くて来たのでは

ないのに、突然胃カメラと言われたことでビックリしてしまった様です。旦那さん

に何か悪いものでもあるのかと、急に不安になったそうです。

それならそうと、説明をしたうえで、胃カメラの検査と言ってくれればまだ良かった

のにって。

 

すると医師から、

 

医師「あなた、それは殺人ですよ。そんなことを言ったら、あなたは犯罪者に

   なります。警察を呼びますよ。」

妻 「殺人?犯罪者?警察?」

医師「あなたも認知症なんだから、どうしようもないけど。」

 

この時点でこの奥様は具合が悪くなり、この日の夕方救急車で緊急搬送されました。

 

この医師は、自分の指示に従わなかったのが気に食わなかったんでしょう。

自分の怒りを患者にぶつけ、うっぷんを晴らしたかったとしか思えません。

はっきり言って説明不足です。

本当に何かがあって検査の必要があったのかもしれません。

 

その様子を看護師さんはしっかり見ており、診察後に

 

看護師「今の先生、ちょっと言いすぎましたね。でもだんなさんの事を

    心配して言ってくれたと思いますよ。」

 

って医師をかばうような発言にしか聞こえなかったって。

 

患者はどうしても弱い立場に立たされます。

なぜこのような暴言を受けなきゃならないんでしょう。

 

この話は、奥様が救急搬送された病院でも話をしたそうで、話を聞いて

くれた看護師さんは、医師がそんな事を言ったのかとビックリしてたって、

言っていました。

 

この奥様は1週間くらいの入院で退院されましたが、人間は精神をやられれば

体にも支障がきます。

それを直すのが医師の仕事なのに、とても残念です。

二度とこの医師にはかからないと言っていました。

 

当然です。