昨晩一人で過ごされた健さん。
いったいどんな一夜を過ごされたんでしょうか。
電気もつけられないから、真っ暗な中で一人ぼっち。
かわいそうと思う反面、そんなにわかっていないかなとも思う。
昨日テーブルの上に、いなり寿司を6個、お茶、お水などを
起き上がれば手の届くところに置いてきました。
奥様がそうして欲しいと言われましたのでその通りにしています。
窓も少し開けてあり、昨日の訪問時には雨が入り、床が濡れている
様な状況でした。
でも閉めて、家の中の気温が上がることを考えれば、多少の雨が
入ってもどうってことないと思われたんだと思い、窓もそのまま
にしていきました。
今朝訪問すると、いつもと同じように布団の上に。
しかし、テーブルを見てビックリ。
テーブルの上のいなりは完食して、お皿が空っぽに。
飲み物もそれなりに減っていました。
もっとビックリしたのが、トイレのドアが開けられており、
便器の中を覗くと、なんと大便が。
うっそ~。
一人でトイレに行かれるんだ。
でもやっぱり紙パンツや尿取りパットは濡れた状態。
普段の訪問でみる健さんは、寝返りも一人でできず、すべてが
全介助の状態。
まさかトイレで排便ができるなんて思いもしませんでした。
おそらく明るくなってから、いなりも食べたと思いますが、
奥様が冷蔵庫に朝の分のいなりも入れていってくれたので、
一応すすめました。
でも昨日と同じく「いらね~」
水分もなんたって飲ませなきゃと思って訪問しましたが、
一人でも飲めることがわかったので、無理強いはしませんでした。
そうそう、奥様が置いて行った朝の服薬もちゃんと済ませていました。
だから奥様は1人で置いて行っても何とかなると思ったんですね。
私たちの知らない、動ける健さんを奥様は知っていますから。
なんとなく納得しました。
でももっと重度化して、本当の寝たきりになっても、もっと動かない
のがわかれば、また泊まりに行くでしょうね。
私たちも真夜中の訪問はできませんが、また来年も奥様が旅行に行き
たいと言われたら、背中を押してあげようかと思います。
たぶん健さんも「行ってこい」って言うと思います。
意思疎通困難な健さんですが、奥様には健さんの気持ちが通じているん
だと思います。
長年連れ添ったご夫婦なんですから。
明日は月2回の定期訪問日なので、また訪問します。
奥様からの話が楽しみです。