遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

今朝の健さんの様子

昨晩一人で過ごされた健さん。

いったいどんな一夜を過ごされたんでしょうか。

電気もつけられないから、真っ暗な中で一人ぼっち。

かわいそうと思う反面、そんなにわかっていないかなとも思う。

 

昨日テーブルの上に、いなり寿司を6個、お茶、お水などを

起き上がれば手の届くところに置いてきました。

奥様がそうして欲しいと言われましたのでその通りにしています。

 

窓も少し開けてあり、昨日の訪問時には雨が入り、床が濡れている

様な状況でした。

でも閉めて、家の中の気温が上がることを考えれば、多少の雨が

入ってもどうってことないと思われたんだと思い、窓もそのまま

にしていきました。

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今朝訪問すると、いつもと同じように布団の上に。

しかし、テーブルを見てビックリ。

テーブルの上のいなりは完食して、お皿が空っぽに。

飲み物もそれなりに減っていました。

 

もっとビックリしたのが、トイレのドアが開けられており、

便器の中を覗くと、なんと大便が。

 

うっそ~。

一人でトイレに行かれるんだ。

 

でもやっぱり紙パンツや尿取りパットは濡れた状態。

 

普段の訪問でみる健さんは、寝返りも一人でできず、すべてが

全介助の状態。

まさかトイレで排便ができるなんて思いもしませんでした。

 

おそらく明るくなってから、いなりも食べたと思いますが、

奥様が冷蔵庫に朝の分のいなりも入れていってくれたので、

一応すすめました。

でも昨日と同じく「いらね~」

 

水分もなんたって飲ませなきゃと思って訪問しましたが、

一人でも飲めることがわかったので、無理強いはしませんでした。

そうそう、奥様が置いて行った朝の服薬もちゃんと済ませていました。

 

だから奥様は1人で置いて行っても何とかなると思ったんですね。

私たちの知らない、動ける健さんを奥様は知っていますから。

なんとなく納得しました。

 

でももっと重度化して、本当の寝たきりになっても、もっと動かない

のがわかれば、また泊まりに行くでしょうね。

私たちも真夜中の訪問はできませんが、また来年も奥様が旅行に行き

たいと言われたら、背中を押してあげようかと思います。

 

たぶん健さんも「行ってこい」って言うと思います。

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意思疎通困難な健さんですが、奥様には健さんの気持ちが通じているん

だと思います。

長年連れ添ったご夫婦なんですから。

 

明日は月2回の定期訪問日なので、また訪問します。

奥様からの話が楽しみです。