今日お掃除で訪問した一人暮らしのおばあちゃん。
悲痛な叫びをあげていました。
このおばあちゃんの息子さん(独身)があまり良くない病気になって
しまいました。
息子さんは同じ市内に自分の家がありますが、病気になってから
週3日くらい実家にくる生活をしている様です。
その目的が食事を食べる事。
息子さんもお一人で、今まで自由気ままな食生活をしていた
様ですが、病気のせいと薬の副作用で食事を受け付けなく
なってしまったようで、母の手作りの食事ならいくらかでも
食べられるんでしょう。母の所に来るんです。
しかし母も80を過ぎ、若い時のように色々な手料理を作る
事も大変になってきています。
息子さんが病気になるまではこのおばあちゃんも、自分の
食べたいものが、1つか2つあれば十分で、食事作りに
困るような事はありませんでした。
ところが息子さんが食事目的に自分の所にくることがわかって
から、息子さんが来るたびに、今日は何を食べさせようか
何を作ろうかと考えなければならなくなりました。
このおばあちゃん、右腕が上がらずヘルパーのお掃除を依頼して
います。
週1回の訪問なんですが、行くたびに自分の体の衰えと疲れを
訴えられます。でも息子さんに来るなとも言えず、来ないでほしい
のが本音だと言われます。
今日話されたのはモーテルでもいいから何も考えないでゆっくり泊まり
たいと言われました。その話を娘さんにもしたら、だれが見てるか
わからないんだからやめてと言われたそうです。
だったらショートステイに、自分も入れるのかと聞かれました。
この方は要支援の方ですが、1~2泊くらいだったら十分入れます。
でも結局は一時しのぎであって、またすぐに同じ生活が待っています。
息子さんは入院を拒否し、通院と服薬で治療をしたいと希望された
そうです。
結局その負担が高齢の母親に来てしまいました。
どちらの気持ちもわかるし、どちらも気の毒です。
せめて食事ができるようになれば、受け付けてくれるようになれば
このおばあちゃんも救われますが、いくら食べても結局は受け付けず
苦しい結果になってしまい、見ているのがつらいそうです。
私たちはこのおばあちゃんにどのように寄り添い、助けてあげれば
良いんでしょうか。
息子さんの事は何もできないし、おばあちゃんの話をただ傾聴するだけ。
でもそれだけでも良いと言います。誰にも相談できないし、話せる内容
じゃないし、聞いてくれるだけでちょっと楽になるって言われます。
息子さんの病気が快方に向かい、おばあちゃんが元の生活に戻れれば
一件落着なんですが、どのようになって行くかは誰にもわかりません。
見えないゴールに向かって、80歳を超えても母は母で息子のために
頑張ります。
こんな事が起こらないように、若い皆さんは不摂生しないでしっかり
した食生活を送り、健康を維持してください。
生活習慣病は本当に悲劇を招きます。
若いと無理もできるし、なんとも思わないと思います。
でも50歳をすぎた頃にこんな事が起こります。
気を付けてください。