遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

認知症は進行したがしっかりしてきたってどういう事?

 

 

 

今日はお昼過ぎに母から電話がありました。

 

用事は父でした。

 

「今朝身体を拭いてくれたヘルパーさんが、タオルを洗濯

して行ってくれたのね。

それで夕方また来るから(調理で)そのまま干して

おいても良いですよって言ったのよ。

そしたらお母さんが取り込むくらいの事は自分ができる

からわざわざ夕方来なくても良いわよって言って、

夕方来るヘルパーさんを断っちゃったのよ。

どうしたらいいのかね。」

 

「あらら、夕方のヘルパーさんが調理で来ることを

忘れたんだね。

ヘルパー事業所に電話して、夕方変わりなく来てもらう

様に伝えるね。」

 

「じゃあお母さんに変わるね。」

 

「もしもし、私がヘルパーさんを断ったのがいけな

かったの?」

 

「だって、夕方のヘルパーさんは調理で来てくれる

んだし、洗濯物を取り込みにわざわざ来るわけじゃ

ないのよ。」

 

「だってさ、調理に来なくたってお父さんのご飯の

支度くらい私できるわよ。」

 

「できるのはわかってるから、日曜日はヘルパー

さんがお休みだから、やってもらってるでしょ。」

 

「だから今日だって夕方わざわざ来なくても良いと

思ったから断ったのよ。

それがいけなかったの?」

 

「平日はいつもお願いしてるから来てもらうよ。」

 

「私が断ったのを、またあんたが訂正の電話をする

って事ね。」

 

「そうね。」

 

なんだか、いつもの母とちょっと違う気はしました。

 

ヘルパーさんを断ってしまった事は仕方がない事なんですが、今日は

食事の準備を自分ができるという事をすごく訴えたんです。

 

ヘルパー事業所に電話をしました。管理者が出ました。

 

変わりなく夕方は調理で訪問はする事になっていました。

 

そしたら管理者から、

 

「最近お母さんね、お父さんが腰痛になってから

しっかりしてきてるんですよ。今までお母さんは

お父さんに頼りっきりなのかと思ったらそうじゃ

ないのね。

お母さんはすごいわよ、常にお父さんを立てて

サポートしてるんですよ。

ヘルパーさん達、お母さんを見習わなきゃって

言ってますよ。」

 

アルツハイマーになってしまっても、母本来の姿は変わらず、昔からの

父と母の関係はそのまま継続されていたんです。

 

父が腰痛で動けなければ、自分がしっかりしなきゃと思うんでしょう。

 

それは認知症になっても変わらなかった。

 

母は何もできないと思う反面、まだまだできる事はたくさんある。

 

それを今回ヘルパーさんから教えてもらいました。

 

私より色々な面を普段ヘルパーさんは見てると思います。

 

それは私も仕事上そう思います。家族より普段見てるヘルパーの

方がよく知ってるってことがあります。

 

まさしく今日の話はそのものです。

 

「お母さんはね、できる事がたくさんありますよ。

凄いのよ。」

 

有難うございます。そういう風に見て下さって。

 

母のできることを母なりの力でこれからも父のサポートをしてくれたら

もうしばらく在宅生活が送って行けるのかな。

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ヘルパーさんの力を借りて。

 

頑張ろうね。

 

 

 

 

 

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