遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

お餅はご家族と一緒の時に食べていただけませんか。

 

 

 

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本日の訪問エピソードです。

 

平日毎日2回訪問をしている友也さん(仮名70歳)

 

サービス内容は排泄介助後にご家族の準備した食事を

提供させていただく事。

 

30分の身体介護です。

 

今日から平日で新年最初の訪問でしたので、訪問時は

新年のご挨拶をして、友也さんもにこやかにいつもの

サービスを開始しました。

 

排泄後台所に準備してあるいつものお盆をみると、

今日はピラフとみかん、それに何とヨモギ餅が準備

されていました。

 

飲み物はリンゴジュースがコップに入っていました。

 

私たちはこの軽食は温めてお出ししたら、食べ終わるのは

待たずに次のお宅へ向かいます。

 

今日一番に友也さんが手にしたのは、大好きなみかん

でした。何の問題もなく食べられました。

 

伝票を記入し認印をいただき、そこで次へ行こうと

思いましたが、友也さんがみかんの次に手を出した

のがヨモギ餅でした。

 

友也さんは脳梗塞の既往があり、少なからず嚥下障害があり、

さらには認知機能の低下もあります。

 

食べ物を口いっぱいに入れ、せき込みながら食べます。

 

咳と一緒にご飯粒やよだれがたくさん飛びます。

 

 

 

そしてヨモギ餅を口いっぱいに入れ、そのままジュースで

お餅を流し込む勢いで食べ始めました。

 

思わず危険を感じ

 

「あ、ゆっくり食べて下さい。そんなに口に入れないで、

少しずつにしましょう。」

 

と声を掛けました。

 

普段の食事でも必ず声を掛けます。

 

でも今日は相手がお餅です。

 

詰まらせたら大変な事になります。

 

 

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そしたらいつも温厚な友也さんが急にピラフに付いた

スプーンを無言で投げつけたんです。

 

今まで見た事のない怖い表情をしていました。

 

怒った友也さんを始めてみました。

 

 

 

 

 

おそらくお正月にご家族と過ごされた際にもお餅を食べる時

ゆっくりとかそんなに詰め込むなとか言われ続けたんでしょう。

 

わかっていることを何回も言われたんでしょう。

 

それなのに、ヘルパーからも同じことを言われ、もう聞きたくない

と思ったに違いありません。

 

でも本当に詰まらせるのではないかと思うくらいの勢いで

口に詰め込みますので誰も見ていない所では食べさせる

訳にはいかないと思います。

 

私は見て見ぬふりして次に行くことはできませんでした。

当たり前です。

 

たぶん友也さんは誰にもとがめられずに食べたかったんじゃないか

と思います。でも見てしまった以上黙っている事はできませんでした。

 

ヘルパーに腹を立てられても困ります。

 

できれば、お餅はご家族のいらっしゃるところで食べていただきたかった

です。

 

30分の身体介護の中では食事の見届けまではできませんので、

ご家族にお願いしようと思います。

 

お餅は今後は避けて頂ければって。

 

ご家族の見ているところでお願いしたいです。

 

 

でも本当に詰まらせないで良かったです。

 

 

 

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