遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

田舎のお嫁さん事情

 

 

 

本題に入る前に、今朝父から電話が来て、母の食欲が戻ったと報告が

ありました。

 

母に電話に出てもらい、昨晩はやっぱり夕食は食べなかったのかと

聞くと、

 

「そんな昨日の事なんか覚えていないわよ。」

 

との事。大丈夫そうです。

 

ところで今朝は何を食べたのと聞いたら、

 

「コーンフレークよ。」

 

あれ?昨日コーンフレークがないから別の物を食べて具合が悪くなったんじゃ

なかったっけ。

 

「何だか知らないけど、今朝はコーンフレークとバナナを

食べたわよ。」

 

まあ良いか。

 

今はやりですよね。

 

コーンフレークが大好きな朝食なんて。

 

 

 

さて、本題です。

 

今日訪問したおばあちゃんとの会話。

 

いつも来てくれるお向かいのおばあちゃんの息子さん。

 

お嫁さんがいません。

 

「そうなんですか。」

 

「ここの部落には、お嫁さんがいない息子さんが何件もあるよ。」

 

「え、何件もですか。」

 

「これからどうするんだろうね。今はまだいいけど年を取ったら

困るだろうね。この前入院した時、子供や孫さんが毎日来てくれる

人と全く誰も来ない人を見ていたら、お嫁さんも子供もいない

息子さんが急に気の毒になっちゃってね。」

 

「それはそうですね。」

 

「なんで最近の人は結婚しても子供を作らないんだろう。」

 

「色々な考えがあるでしょうからね。」

 

「だってさ、年取って自分が入院した時困るんだよ。」

 

「それはそうですけど。」

 

「若いうちはそんな事わからないんだよね。

やっぱり病気した時は子供の世話にならなきゃならない

んだよ。

夫婦だけだと先に死んだ方が勝ちだよな。残された方は

独りぼっちになるからな。」

 

「はあ、そうですよね。」

 

「おばあちゃんもそれを心配してね。うちの息子はどうするんだか。

ってさ。」

 

 

 

 

 

 

農業が中心のこの部落では、なかなか跡継ぎにお嫁さんがいません。

 

今はすでに子供がいない部落です。

 

いずれ高齢者の一人暮らしのみの部落となります。

 

そしてそこを訪れる若者もいない、陸の孤島となります。

 

 

怖いです。

 

歩ける距離に店もなく、銀行もなく、そんなところで身寄りのない高齢者

ばかりがいる部落になるのが、すぐそこまで来ています。

 

 

都会なら、身寄りがなくてもまだなんとかなるかもしれませんが、

田舎は大変な事になりそうです。

 

 

やっぱり自分の為にも結婚したなら子供はいた方が良いですよ。

 

子供が好きじゃない人もいるし、色々な事情もあると思います。

 

でも産める時、お金がある時しか子供は育てられません。

 

年取ってからじゃ子供は作れませんしお金もなくなります。

 

それを今日訪問したおばあちゃんも言っていました。

 

 

親が残る子供の事を案じている実状でした。

 

 

 

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