遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

どこかに独身の女性はいないかなと言ったおじいちゃん。

 

 

 

先日契約したばかりの新規の利用者さん。

 

脳梗塞を発症され、発症当時は大変な状況だった様ですが、

リハビリの成果が出てほぼ入院前と同じ程度まで回復され、

車の運転も気を付けてやってくださいと医師から言われた

80代のおじいちゃん。

 

通院介助の依頼で、今日初回訪問でした。

 

このおじいちゃん、奥様は10年以上前に亡くなられ、5年前

くらいに内縁の奥様がいらしたんですが、この方も亡くなって

しまい、また一人になってしまったそうです。

 

とってもお話好きなおじいちゃんで、病院までの移動中の車の

中で

 

「どこかに結婚していない独身の女性はいないかな。」

 

とヘルパーに言ったそうです。

 

そしてそのヘルパーにも

 

「あんたは独身か?」

 

と言ったとか。

 

このおじいちゃん、真剣に誰か良い人はいないかと考えて

いるようなんです。

 

話を聞くと、自分の土地や財産はすべてあげるから、自分の

面倒を見てくれる人が必要との事だそうです。

 

 

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80もとっくに過ぎ、子供たちはそれぞれ独立して家庭があって

自分一人でこれからの生活に不安がないはずがありません。

 

誰にも迷惑をかけずに、自分の力で老後を過ごして行きたい、

そのためには自分のお世話をしてくれる女の人が必要なんだ

と考えた様です。

 

 

 

 

 

その言葉を聞いてちょっと考えちゃいました。

 

奥さんに先立たれ、残されたおじいちゃんがこのまま一人で

いるより、誰か良い人を見つけて面倒を見てもらって、自分の

残したものすべてをあげてしまう。

 

そういう生き方もありなんでしょうね。

 

子供さんたちはどう考えているかはわかりませんが、

いずれにしても関東に住んでいて連れても行かれないし

自分たちも田舎には来られないし、おじいちゃんがしたい

ようにすればいいと思っているのか。

 

内縁関係の事はよくわかりませんが、おじいちゃんが遺言でも

かけば、看取ってくれた内縁の妻に全部が渡ってそれですべてが

綺麗に終わるんでしょうか。

 

おじいちゃんはそれを望んでいる様です。

 

子供にも迷惑かけずにいなくなりたい。

 

 

 

 

 

 

でも実際にはなかなかそんなことを引き受けてくれる女の人

なんていないんじゃないでしょうか。

 

おじいちゃんは真剣です。

 

ついこの間までそういう女性がいたわけですから、また探したい

んだと思います。

 

 

若い方の恋愛とはちょっと違います。

 

これもある意味終活です。

 

 

これを応援する気持ちにはなれませんが、どうなんでしょうか。

 

ヘルパーもただ話を聞いてきましたがとっても複雑です。

 

孤独死なんてもちろん嫌ですし、誰かに看取ってもらうとしたら

やっぱり誰かにお願いするしかないんでしょうね。

 

子供以外と考えたらそれしかないのかもしれないですね。

 

あれ?共感するつもりはなかったんですが・・・・

 

 

 

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