遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

わいろ(笑)が届きました。

 

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週2回在宅入浴を利用されていた利用者さん。

 

脳梗塞を発症してからすでに10年が経ちます。

 

その間在宅で奥様の支援を受けて生活されています。

 

10年と一言でいえば簡単な事ですが、その間の奥様の介護負担は

言うまでもありません。

 

私たちがご自宅のお風呂で入浴介助できるのも、奥様が準備して

片付けて、そしてまた準備して片付けて。

 

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入浴するご本人は気持ちがいいだけで、何の苦労もしていない事に

奥様も疲れてしまいました。

 

頭ではわかっていても、疲れがたまり楽になりたいと思うように

なってしまいました。

 

そして自宅のお風呂ではなく、デイサービスで入浴してほしいと

思うようになりました。

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先日認定更新の担当者会議の時に、ヘルパーからも歩行や立位も

容易でなくなった事を考えると、施設の機械浴の方が安全に入浴

していただけるのではないかと話をしました。

 

それを聞いた奥様が

 

「お願いします。デイサービスに切り替えて下さい、」

 

と真顔で言われたんです。

 

事前に奥様の気持ちを確認していたケアマネさんは、週1回をデイサービス

週1回をヘルパーの在宅入浴でやってみてはどうかとご本人に提案しました。

 

しぶしぶ納得されていました。

 

そして週1回のデイサービス利用を開始しました。

 

奥様はケアマネさんに空きが出たら、すぐにデイサービスを増回

して家のお風呂をやめて下さいとお願いしていました。

 

しかし週2回も行きたくない利用者さん。

 

ヘルパーが訪問した時に

 

「管理者さん(私の事)お花が好きだって言ってたから、自分が

作成した写真のCDを貸してあげるから見せてあげて。返すのは

いつでも良いからって伝えて。」

 

と言って、私にCDを貸してくれました。

 

 

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借りてきたヘルパーは

 

「これはヘルパーの在宅入浴をやめないでっていう事を訴えて

いるんですよ。いつまでもヘルパーをつないでおきたいっていう

現れですよ。わいろですね(笑)」

 

私はこの利用者さんとは付き合いも長く、最初から関わっていたので、

私は自分を見捨てないだろうと思ったんだと思います。

 

しかし、実際脳梗塞の後遺症である左上下肢の麻痺がさらに進んで

おり、転倒のリスクも高く危険を回避するためにはデイサービスを

利用する事が望ましいと思います。

 

見捨てるとかそういう事ではありません。

 

でも利用者さんにすれば、もし週2回ともデイサービスに決まったら

きっとヘルパーに見捨てられたと思うんでしょうね。

 

違うんですよ。安全に入浴していただくためなんですよ。

 

もちろんそれと同時に奥様の介護負担の軽減の意味もあります。

 

 

 

このお借りしてきてしまったCDはどうしましょう。

 

お返しすればきっと悲しむんでしょうね。

 

持っててあげるだけで、また来週もヘルパーさんが来てくれる

っていう安心感があるんだと思います。

 

今の予想で7月にはもう1回デイサービス利用が可能になりそう

なんだそうです。

 

その時までお借りしたままにしておけばいいんでしょうね。

 

そしてヘルパーの在宅入浴最後の日にお返しする事にします。

 

写真はちゃんと見させていただきました。素晴らしい作品だと思います。

 

今後はデイサービスで安全に入浴を継続してくださいね。

 

 

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