遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

看護福祉大の学生さんが実習に来ました。

 

 

 

 

2000年に介護保険制度が始まった頃、いまから20年も

前の事になるんですね。

 

その頃は介護と医療にはほとんど今のような連携がなされていなかった

と思います。

 

病院勤務の看護師さんには介護保険制度なんて知る由もない

時代だったと思います。

 

しかし介護保険制度が始まって何年目からだったかは記憶して

いませんが、看護大学で学ぶ看護師さんの卵である学生さんの

授業に在宅ケア実習というのが組み込まれました。

 

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それによって今の看護師さん達にも介護保険制度とはという事

を理解してもらう事ができ、今は医療と介護が連携して、在宅で

暮らす高齢者についてをしっかり考えて頂けるようになりました。

 

退院時カンファレンスもその当時はありませんでした。

 

今の医療と介護の連携は素晴らしいと思っています。

 

 

そして今年も看護福祉大学の学生さんが在宅ケア実習に来ました。

 

 

 

実習に入る前にその日の目標を述べてもらいます。

 

大体は「在宅で生活する高齢者の実際を知る」と言った内容の事を

話されます。

 

それでいいんです。

 

20年前は高齢者が退院したあとどのように生活する事が望ましい

かの指示は病院の医師からは無かったと思います。

 

でも今は看護師さんが在宅に戻られてからの勉強もしっかりとされ、

良い時代になりました。

 

今来ている学生さんは3年生です。

 

病院での実習、施設での実習とこなしてきての今です。

 

病院や施設はある程度の環境が整えられ、たとえば清潔と不潔がきちんと

区別されていたりしますが、在宅はそうはいきません。

 

食事の事でも、教科書に載っているような典型的な食事をしている

事はそう多くはなく、それぞれ長年食べてきた好みがあり、ビックリする

ような食事も目にすることになります。

 

たとえば今日同行訪問したご夫婦の食事。

 

私たちは補助的な副菜を調理しますが、ご夫婦のメインディッシュは

おじいちゃんが作ります。

 

それは良く言えば具沢山味噌汁ですが、鍋の蓋を開けると野菜沢山の

味噌汁の中にメンチカツやカボチャ煮が一緒に入っています。

 

お腹に入ってしまえば同じなんですが、なかなかヘルパーが調理できる

ものではありません。

 

そういう個人のお宅の食事に触れ、学生さんもビックリです。

 

不潔清潔に関しても、ふきんが1枚しかなく、台拭きも茶碗拭きも

手拭きも全部一緒だったりします。

 

「茶碗拭きはどれですか?」

 

「それ1枚しかないから全部それです。」

 

それが決してきれいなものではなく、真っ黒だったりします。

 

もちろん在宅での清拭や入浴介助の実習もします。

 

でもそれ以外の事の方が教科書にない現実だと思います。

 

そういう現実に触れる事こそ今後の看護師生活にも役に立つ事

がたくさんあるんじゃないかと思います。

 

ひとりたった2日間だけの在宅ケア実習です。

 

有意義な実習にしていただき、今後に役立ててもらえればと思って

います。

 

 

 

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