遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

娘さんの同居

 

 

 

 

 

 

一人暮らしの利夫さんに週2回、掃除・洗濯で訪問しています。

 

ここのお宅には最初は奥様の援助で訪問していました。

 

その当時は利夫さんはまだ認定も受けておらず自立でした。

 

ただ高齢なだけでした。

 

ところが体調の悪い奥様が昨年とうとう亡くなられて

しまいました。

 

そこから急に認知症状が現れ、介護認定を受けて、現在は要介護2

となりました。

 

一人暮らしになってしまったので、すべてにおいて支援が必要だと

思われました。

 

しかし周りが思うように何もできないかというとそうではなくて、

買い物にも自分で行き、食べたいものを購入して帰ってきます。

 

毎日の食事も心配だったので、娘さんが夕食だけ宅配弁当を注文

してくれていました。

 

でも結果的にはその弁当はご飯だけを食べて、おかずは処分。

 

自分で食べたくて買ってきたおかずで、毎日食事をされていました。

 

ヘルパーで支援しなきゃならないのは、掃除機掛け・床拭き・トイレ

掃除・お風呂掃除・洗濯だけです。

 

これを週2回に分けて行っています。

 

今日ケアマネさんが、月1回の訪問に行った所、何だか家具類が

運ばれていたとの事。

 

家の中の整理でもしているのかと思いきや、

 

「娘が借家を引き払って同居する事になったんだ。」

 

急な出来事でケアマネさんもビックリです。

 

 

 

介護保険の制度上、健康なご家族が同居の場合は、基本的には

生活援助を行う事はできません。

 

掃除・洗濯といった内容は身体介護ではなく生活援助になります。

 

だから同居されると同時に私たちの訪問が一時中止となります。

 

利夫さんにとっては娘さんとの同居で何よりだと思います。

 

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ところが娘さんにすれば、日中は変わりなく仕事に出かけられる

ので、今まで通り午後から訪問してほしいようです。

 

先日もブログにしましたが、要するに安否確認してもらえれば

という事です。

 

でも、この方の所も何をしに行きますか?

 

何にもやることがありません。

 

身体介護はまだ必要ありませんから。

 

日中独居もやはりこの夏場は心配だと思います。

 

掃除をしなくても、他社との交流という意味でヘルパーが

その役割となっているのも確かです。

 

夜は娘さんが帰宅されますが、今後日中に誰も来ないのは

やはり認知の面でも不安なんだと思います。

 

しかし制度上はやはりヘルパーではなく、他者との交流であれば

デイサービスの利用を勧める事になると思います。

 

どうなるんでしょうか。

 

私たちは何か支援できることがあるのなら、引き続き訪問して

あげたいんですが、ケアマネさんと娘さんとどういう話し合いを

されるんでしょうか。

 

介護保険制度ってどうしても使いにくいところが出てきます。

 

ニーズにお応えしてあげられない事が多々あります。

 

利夫さんはたった週2回ですがヘルパーが訪問する日に合わせて

洗濯物を準備したり、足りなくなったものを買い足してくれたり

していました。

 

そういう緊張感のようなものがなくなります。

 

娘さんとの同居は喜ばしい事ですが、ヘルパー訪問で受けていた刺激が

無くなってしまう事で、利夫さんの認知症状が急激に進んでいかない事

を祈るばかりです。

 

 

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