遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

オートミールの記憶

 

 

カンファレンスバナー

 

 

今日利用者さんから電話がありました。

 

その利用者さんはヘルパーが来る前に買い物リストを

書いておいてくれます。

 

今日の買い物リストを作成するにあたっての電話でした。

 

今日訪問するヘルパーを出してほしいと言われ、今日の訪問が職員

だったので、電話口に出る事が出来ました。

 

「あのよ、オートミールってわかるか?」

 

「わかりますよ。」

 

「わかるか。じゃあ大丈夫だな。」

 

オートミールを知っているかを聞くための電話でした。

 

f:id:maple-enkyorikaigo:20200908212111j:plain

 

 

ところで、オートミールなんてこの辺に売ってないでしょう。

 

見た事ありません。

 

実は私、小学生の頃の朝食がオートミールだったんです。

 

それをみんなに話したらビックリされました。

 

だって50年前の東京では普通に近所で買えましたからね。

 

でもそのオートミールをどうやって作ってくれていたのか、

その記憶が定かではありません。

 

確か牛乳で煮て、私は子供だったので、砂糖をかけて食べていた

ような気がします。

 

これは親に聞いてみようと思いました。

 

認知症でも昔の記憶は残っている事が多いですから、覚えて

いるかもしれません。

 

オートミールを買ってきてほしいと言った利用者さんは、

テレビでオートミールを知り食べてみたくなったとの事でした。

 

皆さんはオートミールをご存じですか。

 

「オーツ麦」を脱穀して加工したもので、平たく言えばグラノーラ

の主原料です。

 

貧血予防や腸内環境を整えると言った栄養素があります。

 

幼い頃はそんな事は知りませんでした。

 

知らずに食べていました。

 

 

 

オートミールを求め、市内のスーパーやドラックストアを何軒も

見て回りましたが、結局どこにもなかったとの事でした。

 

そうですよね。見ないですから。

 

 

夕食後母に電話をしました。そして聞いてみました。

 

「ねぇ、昔さ私が小学生の頃オートミールを朝ご飯で食べてたでしょ。

覚えてる?」

 

「そうだったっけ。忘れた。」

 

「あらま、忘れちゃったか。」

 

「なんで?」

 

「オートミールをさ、どうやって食べさせてくれたのか聞きたかった

のよ。牛乳で煮てなかった?」

 

「そうかもしれないね。」

 

「私はそれに砂糖をかけて食べてたんだよね。」

 

「私は甘くしないで塩だったような気がする。忘れちゃったわよ。

認知症なんだから。」

 

「認知症の人って昔の記憶は結構鮮明に覚えてるわよ。」

 

「そうなの?でも私はどうしようもない認知症だからね。」

 

「でも元気だからいいじゃない。」

 

「元気はあるわよ。」

 

結局オートミールをどうやって作ってくれていたのかはっきり

わかりませんでした。

 

でも確か牛乳だけで煮て、砂糖をかけて食べていたと思います。←しつこい

 

真相のわからない会話でしたが、母の元気な声を聞いたら、

何だかそれだけで満たされてしまいました。

 

オートミールは私にとっては母の味なのかもしれません。

 

それで育ちましたから。

 

 

 

 

最近はダイエットにもおすすめの食品として紹介されて

いますので、気になる方は食べてみたらいかがですか。

 

 

 

にほんブログ村 介護ブログ 高齢者福祉・介護へ
にほんブログ村

  

国内最速・高安定の高性能レンタルサーバー【ConoHa WING】

 

ネットショッピングでポイントが貯まる!