遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

今日は父の誕生日です。

 

はちみつセット

 

 

今日10月16日は父の92回目の誕生日です。

 

 

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電話をしたら母がでました。

 

「もしもし、今日16日だね。」

 

「そうよ。16日の金曜日よ。」

 

「誕生日でしょ。」

 

「え?誰の?あたし今日だった?」

 

「違うでしょ。今日誰の誕生日なの?」

 

「え?忘れた。誰?」

 

「やーだ、忘れちゃったんだ。」

 

「そうよ、認知症は何でも忘れるの。」

 

「今日はお父さんの誕生日でしょ。」

 

「あぁそうだっけ。忘れちゃんたわよ。」

 

「お父さんに代わって。」

 

「はい、お父さん。電話。」

 

 

「はい。代わりました。なあに。」

 

「お誕生だね。」

 

「そうだね。」

 

「お母さん今日の誕生日忘れてたよ。」

 

「そんなもんじゃないの。」

 

「変わったことない?」

 

「水曜日のデイサービスで誕生会をやってくれてね、写真を撮って

くれたんだけど、お風呂上がりのしまりのない顔でね、映りが

悪かったんだよ。この間敬老会で撮ってくれた写真は良い映り

してたよ。」

 

「その写真はもう家にあるの?」

 

「あるよ。」

 

「そうなんだ。良かったね。ご飯はちゃんと食べてるの?」

 

「食欲は相変わらずないけどね。まあなんとか食べてるよ。」

 

「じゃあ良かった。」

 

「コロナさんがなかなかいなくならなくて困ったね。あんたが来たら

やってもらいたいことが沢山あるのに、しょうがないね。」

 

「東京の感染者数が100人以下になってくれたら良いんだけど、

まだ毎日200人を超えるからね。怖くて電車に乗れないよ。」

 

「そうだよね。」

 

「もう少し我慢してね。もう少しだと思うけど。」

 

「ありがと。お母さんに代わるね。」

 

 

「お母さん、私の誕生日覚えてる?」

 

「え、あんたの?忘れた。もう情けないね。」

 

「でもさ、ちゃんと会話できてるから良いんじゃない。」

 

「会話はできるわよ。でも色んな場面で情けなくなるわね。」

 

「そうか。でも大丈夫だよ。デイサービスも楽しいだろうし。」

 

「そうよ。明日もちゃんと行くわよ。みんなと話するのが

一番楽しいもん。」

 

「そうだね。それで良いと思うよ。」

 

「ご心配おかけします。じゃあねまたね。おやすみなさい。」

 

 

 

たわいもない日常会話ですが。そんな会話でも両親の声のトーン

や会話の弾み方で色んな事がわかります。

 

元気そうです。

 

やっぱり私の事を待っています。

 

何かしら不自由な事があるんですよ。

 

早く行きたい。すぐにでも行きたいです。

 

私の大事な両親を安心させることが出来たら、それが一番の

親孝行だと思うので。

 

 

 

 

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