遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

良かった、やっぱり本当は元気でいたいんだ。

 

 

はちみつセット

 

 

先日通院介助した90歳になるキミさん。

 

主治医は療養型の病棟を持つ病院の若先生です。

 

定期的に通院されてお薬を貰っていますが、命を脅かす

ような病気はありません。

 

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私たちは通院のお手伝い以外にご自宅訪問もしています。

 

起床の声掛けをして起こしたら、夜間使用したポータブルトイレの

片付け、全身清拭、着替え、そして朝食をお出しして食べていただく

といった一連の流れで週2回訪問しています。

 

息子さん夫婦と同居されていますが、息子さんはお仕事に出かけ

られ、奥様は実家のご両親の介護に毎日出かけて行ってしまいます。

 

いつも一人で自分のお部屋から出てきません。

 

食事とトイレには出てきますが、それ以外はベッド上で過ごしています。

 

 

 

そして定期通院で主治医の先生の前に行くと

 

「先生、ここの病院に入院させて下さい、もう死んでも良いんです。

ここで死なせて下さい。」

 

「キミさん、まだまだ大丈夫ですよ。いつものお薬出しておくから

また来てくださいね。」

 

「先生お願いしますよ。ここで死なせて下さいよ。」

 

「キミさん、いま皆さんインフルエンザの注射をしに来ている

けど、キミさんはどうする?」

 

 

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そこで注射なんか拒否すると思ったら、

 

「お願いします。」

 

「じゃあ、予約しておきますね。」

 

あれ。

 

やっぱりまだまだ元気でいたいんですよ。

 

いま死にたいって言ったばかりなのに、インフルエンザには

罹患したくないんです。

 

 

通院報告書をみて思わず笑ってしまいました。

 

キミさん、今年も注射しましょうね。

 

インフルエンザにかからない様に、この冬も元気に過ごしましょうね。

 

私たちは変わりなく訪問しますよ。

 

 

 

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