遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

自宅に帰れば元気が出ます

 

 

はちみつセット

 

 

www.maple-enkyori.com

 

希望が叶い、自宅に帰ってこられたY雄さん。

 

今ご自宅ではお部屋のリフォーム中で、ベッドは居間に置かれていました。

 

テレビがまっすぐに見えて、台所と居間がワンフロアになった

素敵な空間に休まれていました。

 

食卓にはおばあちゃんとY雄さんの食事がお盆の上にセットされ、

ご飯をよそってあげれば食べられるようになっていました。

 

元々偏食でお嫁さんが作ったものはほとんど食べなかったと

退院カンファレンスの時に息子さんから聞いていました。

 

食卓にY雄さんを連れて行き、昼食を食べていただきました。

 

 

 

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ほんの一口だけの昼食です。

 

認知症のおばあちゃんのご飯は、大きな丼飯。

 

一応小鉢が準備されていましたが、それも全部ご飯の上に

のせて、黙々と食べていました。

 

Y雄さん、自分で言っていました。

 

「自分は好き嫌いが多くて、おかあさん(お嫁さん)が孫たちに

食べさせるために作ったおかずは全然食べられなかった。」

 

ご飯と、ご飯のお供があればそれだけで良かったんだって。

 

肉はほとんど食べないし、魚の方が好きだったって。

 

「でも今病気になったらさらに食べられなくなって、こんな体に

なってしまった。ばあさんは昔からなんでも食べたから丈夫なんだ。」

 

そして食卓に座ったまま、色々な話をしてくれました。

 

Y雄さんはしっかりされています。

 

でも病気の事はご家族が話していないので知りません。

 

「本当は今月免許更新だったんだ。でもおかあさんにやめてくれ

って言われたから、そのままにしてしまったんだ。そうすると

トラクターにも乗れないんだよな。冬には除雪もしたいのに。」

 

医師からは年末まで頑張れるかどうかと言われているY雄さんですが、

今年の冬も家族のためにトラクターに乗って敷地内の除雪をしたいと

思っていたんです。

 

 

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思わず、「公道に出なければ良いんじゃないですか」と言ってしまい

ました。

 

Y雄さんのやる気を失ってほしくなかったんです。

 

退院する少し前に胸水を抜いてきたので、今は痛みも苦しさも

なく大丈夫との事です。

 

胸水がたまるとまた入院になる事はわかっている様です。

 

どのくらいの期間で溜まっていくのかはわかりません。

 

でもY雄さんの「自宅で生活したい」をとにかく1日でも長く

続けるために、元気づけていきたいと思います。

 

食事中だけのほんの少しの時間ですが、お話してくれることの

中からやる気を引き出して、「もう一度やる」事ができるように

ご飯も一杯食べて、元気になりましょうと声掛けしていきます。

 

 

 

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