遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

「その時」がこんなに早く来るとは

 

 

はちみつセット

 

先日の続きになります。

 

 

www.maple-enkyori.com

 

 

昨日私が高坂さんに訪問しました。

 

もう固形物は喉を通りません。

 

でも何か本人がこれなら食べられるというものがあったら

それを食べさせてみようと思い、聞きました。

 

「いなり寿司なら食べられるかもしれない。」

 

「わかった。買ってきますよ。でも私からもお願いがあって、

栄養になる飲み物を買ってきてみても良いですか?」

 

「そういうのあるのか。買ってきてくれ。」

 

「いろんな味があるんですが、絶対にダメな味とかありますか?」

 

「ないよ。なんでも大丈夫。」

 

「わかりました。買ってきますから。」

 

そういう会話をし、薬局から「メイバランス」を3つ買ってきてみました。

 

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買ったのはこのタイプとは違うムース状?ゼリー状?のを購入しました。

 

そしてその中のブドウ味を選ばれ、なんと全部飲むことができました。

 

「飲めましたね。これなら喉を通りますか。」

 

「そうだな。大丈夫そうだな。また買ってきてくれな。栄養とるから。」

 

「そうですね。わかりました。また月曜日。」

 

「ありがと。」

 

昨日はこんな会話をしました。

 

そして今朝訪問したヘルパーから、「今朝も固形物は受け付けず、

メイバランスだけは全部飲めました。でも容易でなさそうでした。

夕方訪問でさらに大変そうなときは救急車を呼んでも良いんですよね」

 

というラインがきて、色々やり取りをしました。

 

無事でいてくれることを願いました。

 

しかし連絡が来ました。

 

「玄関から挨拶しても返事がありません。」

 

え、こんなに早く「その時」が来たか。

 

上司に報告しながら指示を貰い訪問したヘルパーに動いてもらいました。

 

担当ケアマネ、民生委員、色々な人が動きました。

 

中に入って高坂さんを見た民生委員さんが心臓マッサージをして

救急車の到着を待ちました。

 

 

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救急車の中でも救急隊の方達が心臓マッサージを続けてくれたようです。

 

しかし結果的には蘇生することなく、残念な結果になりました。

 

救急車が病院まで搬送してくれたので、病院で医師から娘さんに連絡して

くれました。

 

しかし娘さんの返事は

 

「あまり余計なことはしないで、お金をかけないで終わらせて

下さい。私は一切かかわりたくありませんので。」

 

最後の最後まで娘さんは父の所には来る気はありませんでした。

 

娘さんも今は関東にお住まいなので、もちろんすぐに来られる

所にいるのではありません。

 

でも最後くらいは来られないもんでしょうか。

 

搬送された病院は主治医の所ではなく総合病院だったので、 

死亡診断書を書くための病名もわからず、検査をしたくても

その同意書にサインする人もいません。

 

家に連れて帰っても誰もいません。

 

ヘルパーは上司が病院に来た時点で帰りましたから、その後どうなったか

は明日にならないとわかりません。

 

 

 

そう遠くないうちにこのような事になる事はわかっていました。

 

しかしこんなに早くとは思いませんでした。

 

昨日はちゃんと会話しました。

 

今朝まで飲み物も飲んでいました。

 

でもダメでした。

 

高坂さんは本当に自分の家で最期を迎えました。

 

本人は思い通りで良かったんでしょう。

 

でもそれに関わった他人が途方に暮れています。

 

その後の結果はまた後日です。

 

今日のヘルパーさんお疲れ様でした。

 

 

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