遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

治療費がないんです

 

 

 

 

利用者のおばあちゃんのところに訪問し、ご夫婦の寝室に

入るとおじいちゃんがおばあちゃんのベッドわきに倒れて

いました。

 

ヘルパーは瞬時に異常を感じおばあちゃんに

 

「おじいちゃんが倒れてる。」

 

と教えました。

 

おばあちゃんは暢気なもので、

 

「なんもだ、寝てるだけだ。」

 

って。

 

「違うよ。おじいちゃん、おじいちゃん。」

 

必死に呼ぶと何とか動いた様です。

 

すぐにケアマネに連絡し救急車を要請しました。

 

ケアマネさんもすぐに駆け付けてくれて、まもなく

おじいちゃんは救急搬送されました。

 

 

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娘さんには病院に駆けつけてもらい、診察の結果入院する事になりました。

 

次の日、おじいちゃんの状態確認のためケアマネさんが

病棟の看護師さんに電話を掛けました。

 

検査の結果は脱水と栄養失調との事でした。

 

昨晩点滴で水分補給をしたところだいぶ元気になって、逆に元気に

なりすぎて暴れだし、現在拘束中との事だったそうです。

 

さらに看護師さんから話が続けられ、そこでビックリ発言を

聞いてしまいました。

 

「ご家族がお見えになって色々と状況を伺ったんですが、

ご家族から、すみません、治療費がないんです

って言われたんですけど、これはどういう意味でしょうかね。

治療をしないでほしいという意味なんでしょうか。」

 

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そう言われたケアマネさんもさすがに返答に困った様です。

 

ヘルパーが発見して救急搬送しました。

 

普通なら「危ない所を助けてくれて」という気持ちになりませんか?

 

違ったんです。

 

あまりにも悲しすぎます。

 

そんな会話をしたのが入院した次の日の朝の話です。

 

元気になって良かったです。

 

暴れるのは困りますが、倒れていたおじいちゃんはほとんど

反応がなかった様ですから、それから思えば凄い回復だと思って

いました。

 

でもすぐに元気だった今までのようにはならないでしょうから、

おじいちゃんも介護認定を受けてもらって、私たちができるお手伝いは

していく必要があるだろうなと、みんなで話をしていました。

 

そしてお昼前でした。

 

おじいちゃんが亡くなったと娘さんから連絡が入りました。

 

娘さんもコロナの影響で面会はできず、荷物だけ届けてエレベーター

に乗った途端に病棟から連絡が入り、すぐに戻ってきてくださいと

言われ、結局間に合わなかったそうです。

 

みんな鳥肌が立ちました。

 

まさかケアマネさんと看護師さんの話を聞いていた?

 

治療費がないって言われた事がショックだった?

 

なぜさっきまで暴れるほど元気だったのに、急に亡くなって

しまったの?

 

死因は急性腎不全との事でした。

 

 

私たちヘルパーは急変時に当たる事が多々あります。

 

そして入院加療して退院されると、大事に至らなくて良かったと

いつも思います。

 

悲しい結果になる事もありますが、ご家族が病院に治療費がない

って言われたケースは初めてでした。

 

その言葉と関係は無いのかもしれませんが、今回はショックな

出来事として記憶に残ってしまうような気がします。

 

おじいちゃん、おばあちゃんの事は心配しないでくださいね。

 

これからも変わりなく訪問していきますので安心してください。

 

 

 

 

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