遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

自分で選んだ最期

 

 

 

 

週1回在宅入浴で訪問していたおじいちゃんは、元歯科医でした。

 

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私たちが訪問するようになったきっかけは、奥様にも病気がわかり

お風呂に入れてあげる事ができなくなったため、奥様から依頼が

あって開始しました。

 

おじいちゃんも90歳近くなり、一人で入浴するのがちょっと大変

だった様です。

 

歯科医も立派なお医者さんです。

 

でも自分の体の事に関しては、まるで無頓着でした。

 

入浴前には必ず血圧を測ります。

 

いつも200を超えます。

 

あまりにも高いので血圧を下げる薬を飲んでいるのかを伺い

ました。

 

御本人は飲んでると言われます。

 

でも奥様は本人の自己管理なので本当に飲んでいるかはわからない

と言われました。

 

奥様も同じく歯科医でした。

 

だったら奥様が管理してあげたらいいのではないかと思いますが、

そこはやっぱりプライドがあって、人にやってもらう事は考え

られなかった様です。

 

血圧が高くて入浴を中止する回数も徐々に多くなってきていました。

 

おじいちゃんご本人は何ともないから入りたいといつも言われました。

 

でもやっぱり心配なのでやめます。

 

そのうちに足に浮腫が出てきました。

 

象の足の様になってしまい、足首はありません。

 

ぱんぱんの足になってきました。

 

受診して利尿剤を服用しましたが、あまり効果はありませんでした。

 

このおじいちゃん、普段自分の書斎にこもり、タバコを1日に3箱

くらい吸っていました。

 

血圧も高いし、心配した奥様がタバコを減らすように言いましたが、

いう事を聞くようなおじいちゃんでない事は十分承知です。

 

そのまま好きにさせていたんです。

 

ある日、ベッドからずり落ちて自分で立ち上がる事ができなくなって

しまいました。

 

何かいつもと様子が変だと思ったら、熱も出ていたようです。

 

ビックリして救急車をよんで総合病院に搬送されました。

 

そこでの診断でそのまま入院する事になってしまいました。

 

さらにその後の検査の結果、腎機能が低下している事がわかり、

人工透析が必要である事もわかりました。

 

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医師から奥様に話しをしたところ、即答でその必要はないと

透析を断ったんだそうです。

 

それはそのままご本人の意思でした。

 

血圧が高くてもタバコは止めず吸いたいだけ吸って、人工透析

が必要だと言われても、そんな治療は必要ないって。

 

治療をしないのならという事で、総合病院は退院し転院して、

何も治療はしないで自然に任せてほしいって。

 

それはおじいちゃんが自ら選んだ自分の最期なんです。

 

現在も転院先の病院で普通に過ごされています。

 

ケアマネさんが言っていました。

 

「こういう選択もありなんだと思うな。好きな事をしてさ、誰の言う事

も聞かないで、自分を貫いたからね。」

 

そうですね。

 

好きな事をやめてまで長生きしても意味がないと言っていた様ですから。

 

自分で選んだ最期ですから、満足されているんだと思います。

 

 

 

 

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