遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

父のスマホから電話がかかってきました。

 

 

 

朝珍しく家の電話がなりました。

 

携帯電話からの番号です。

 

出てみましたが、何にも言いません。

 

間違い電話なのかと思い、すぐに切ってしまいました。

 

まもなく私の携帯が鳴り、父からでした。

 

ビックリしました。

 

「もしもし。もしかして今家の電話にかけてくれた?」

 

「はい。やっとかけられたよ。」

 

「あ~良かった。今度かけかたわかったの?」

 

「まだちゃんとはわからないけど何とかかけられたね。」

 

「(息子)に面会に行ってもらって、スマホの使い方を説明して

もらおうかと思っていたんだけど。」

 

「来てもらってもね、まだ直接は話できないんだよね。」

 

「予約すれば直接会えるって聞いたよ。」

 

「それがね、透明な板が間にあるから、(弟)が来た時も話が

聞き取れなかったんだよ。」

 

「そうなのか。でも電話は掛けられるようになったから、もう

しばらく行かなくても大丈夫かしら。」

 

「そうだね。まだ無理だね。あんたに言いたい事が一杯あったん

だけど、何を話せばいいかわからなくなったから、何か質問を

してちょうだいよ。」

 

「じゃあ、そこの施設の生活はどうなの?」

 

「ああそうだね。病院とここでは全然違うね。ここは生活の場だね。

病院では天国と地獄が共存していたね。地獄は体調が良くなかった

からしょうがないんだけどね。」

 

「そういえば腰痛は良くなったんだって?」

 

「そうだね痛みは良くなったよ。病院ではトイレで出せなかったけど

今はトイレで出せるようになったね。立ってるのが大変でまだ歩けない

けどね。」

 

等々、電話も普通に聞こえたんでしょう。スムーズに会話ができました。

 

それ以外にも特養の申し込みをする理由や自宅に戻るのか、施設を

離さないで行ったり来たりするのか、色々な話ができました。

 

「ちょっと疲れちゃった。電話を耳に当ててるのが大変だね。」

 

「良いよ。頑張ったね。また電話ちょうだいね。」

 

「は~い。」

 

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父が生き生きとした声で電話をくれました。

 

すごくうれしかったです(泣)

 

そして夕方また電話が来ました。

 

「今日ねビックリしたことがあってね、10月生まれの誕生会を

やってくれたんだよ。10月生まれが一人だけでね、みんなに

ハッピーバースデーを歌ってもらったよ。」

 

「へぇ~良かったね。」

 

「報告でした~。」

 

今日は2回も電話をくれました。

 

もういつでもかけられると思います。

 

朝は朝食後のお部屋に戻ったタイミングで電話をくれました。

 

夕方はトイレに起きたついでにかけたと言っていました。

 

かけ方がわかれば後はもう父が都合の良いタイミングで電話を

くれれば出られる範囲で出て会話をしていきたいと思います。

 

90歳を過ぎても初めてのスマホを使う事が出来ましたね。

 

良かった。父のストレスが少しでも解消されると良いですね。

 

 

 

 

 

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