遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

施設で迎えたお正月

 

 

 

父が今年初めて自宅ではなく施設で新年を迎えました。

 

昔は母がおせち料理を手作りして、お決まりの煮物や蒲鉾を重箱に

詰めて新年を迎えたものでした。

 

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家にいる時は私も若かったので、母のおせちを見てもごく当たり前で

何の感激もありませんでした。

 

しかし今、母が認知症になりおせちも作れなくなって、自分が母と

同じようにおせちを作れるかと言うと、全くできません。

 

もっと母から教えてもらっておけば良かったとつくづく後悔して

います。

 

そして父も今年は自宅ではなく施設での新年となりました。

 

考えるととっても寂しい話です。

 

 

父から電話が来ました。

 

「おめでとうございます。」

 

「は~い、おめでとうございます。」

 

「施設のお正月はどお?」

 

「まあ、それなりだね。昨日のお昼におせち料理が出たんだけどね、

刺身に醤油はついてないし、お赤飯もゴマがほんのちょっと乗っかって

るだけで塩っけもなにもないし、ちょっと残念なおせちだったね。」

 

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「そうなんだ。お刺身の醤油くらいはほしいよね。」

 

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「マグロが刻んで山盛りになってたんだけどね、何の味もなかった。」

 

「施設ってそういうところだからね。」

 

「さっきお母さんにも電話してね、何食べたのって聞いたら、お正月の

物を(弟)が沢山買ってきてくれたんだけど、美味しそうだったから

全部食べちゃったって言ってた(笑)」

 

「食いしん坊のお母さんらしいね。」

 

「今日はねそれくらいの話題しかないね。」

 

「良いじゃないそれで。」

 

「じゃあまたね。お邪魔しました~✋」

 

いくら施設でも刺身の醤油くらいは付けるでしょう、なんて言えませんでした。

 

父からの電話を切ってすぐに母にも電話をしました。

 

「おめでとうございます。」

 

「おめでとうございます?何かあったかしら。」

 

「えーー、今日は何月何日よ?」

 

「え?I DON’T NOだ。」

 

「新聞は?見てないの?」

 

「新聞はね(弟)が止めちゃんたのよ。」

 

「そうか読まないんだものね。」

 

「私新聞は隅から隅まで読むわよ。」

 

昔はね。

 

「今日はお正月です。昨日は仕事だったから今日電話したけど、

まだおめでとうございますでしょ。」

 

「ああそうか、おめでとうございます。」

 

「さっきお父さんとも電話で話したよ。」

 

「そうなの。」

 

「お父さんね、もうすこしこのまま施設にいたいって。」

 

「施設が良いみたいだもんね。」

 

「そうみたいね。」

 

「お母さんもゆっくり気楽に生活してくださいね。」

 

「はい、わかりました。」

 

 

 

母には本当に笑わされます。

 

おめでとうが何かの記念日だと思ったんでしょうね。

 

お正月の感覚はないみたいです。

 

しょうがないですけどね。

 

こんな両親との会話で新年を迎えました。

 

平穏無事で何よりです。

 

このまま春まで過ごせたら良いですね。

 

 

 

 

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