遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

手を温めてくれた手袋

 

 

 

以前訪問していたお宅に久々に訪問する事になりました。

 

前はおじいちゃんとおばあちゃんに訪問していましたが、今回は

その介護者だった息子さんに訪問です。

 

長年ヘルパーをやっているので、世代がかわって要介護者になって

しまう事もあります。

 

以前は15年以上前になるんでしょうか。

 

久しぶりに訪問しましたが、以前も訪問していたヘルパーだと

いう事に気づいて下さいました。

 

そして昔話になりました。

 

ここのおじいちゃんが、わかりやすく言うとゴミ屋敷のような

お部屋にいたんです。

 

そこに反射ストーブを点けていたので、いつ火事になっても

おかしくないような状況だったんです。

 

おじいちゃんとおばあちゃんは隣同士のお部屋にいました。

 

息子さん達も同居でしたので、同じ屋根の下で生活していました。

 

そして最悪の事態になってしまったんです。

 

おじいちゃんのお部屋から出火。

 

当時おじいちゃんもおばあちゃんも足が不自由でした。

 

あっという間に炎は二人の部屋を飲み込みました。

 

 

高齢の二人は残念ながら悲しい結果になってしまったんです。

 

その時必死に逃げたお母さんです。

 

火事の知らせを聞いてケアマネさんが駆けつけてくれたそうです。

 

私はこの火事の時を知らないんです。

 

別の施設に異動していました。

 

駆けつけてくれたケアマネさんが寒さで震えていたお母さんに

自分の手袋をそっと手にはめてくれたんだそうです。

 

 

その優しさと暖かさは今も忘れていなくて、その手袋をまだ持って

いるんだそうです。

 

そして私に聞いたんです。

 

「あの時のケアマネさんってどなただったんでしたか?」

 

おじいちゃんとおばあちゃんがいなくなってしまったから、

そこでケアマネさんも訪問しなくなっていました。

 

でもその手袋は今も大事に持っていて、いつかお礼を言いたかった

と言っていました。

 

さて、いったい誰だったんでしょう。

 

私は全く記憶にないんです。

 

分かる職員に聞いて教えてあげたいと思います。

 

誰だったのかな。

 

その話をしたらきっとビックリするでしょうね。

 

火事のあと、きれいに新築された家に今は行っています。

 

おじいちゃん、おばあちゃんの顔はすっかり忘れてしまいましたが、

お母さんの思い出話を聞いて、何だかとても切ないです。

 

でもその反面お母さんの手を温めた手袋の持ち主のケアマネさんの

話を聞いてとってもあたたかい気持ちになりました。

 

 

 

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