朝9時過ぎに父から電話がありました。
私は移送サービス車の運転中でした。
運転中はもちろん携帯電話での会話は禁止されていますので、すぐには
出られませんでしたが、私が出るまで何回も電話が来ました。
そうなると今度はこっちが気になります。
まもなく病院に着きましたので、電話に出ました。
「ごめんね、運転中だったの。」
「そうなの。お母さんに何回電話しても出ないし、(弟)にかけても
出ないんだよ。何でだろうね。」
「そういう時もあるよ。また今から運転だからね。」
たったこれだけでしたが話をしました。
そうしたら朝はそのまま父からの電話はありませんでした。
お昼に再度電話がありました。
「朝はゴメンネ。今は大丈夫?」
「大丈夫よ。ご飯だから。」
「お母さんにいくらかけても、電波が届かないとか電源がどうとかって
言ってつながらなかったんだよ。何でだろうね。」
「今日はデイサービスだから出なかったんじゃないの?」
「まだ家にいる時間よ。」
「そうなの?充電切れにでもなってたかしら。」
「お母さんの元気な声が聞きたくてね。月水金はデイサービスに出かける
前にかけるし、火木土もかけてるよ。」
「そうだったの。」
「電話から離れてしまえばお母さんは出ないからね。そんなのは
しょっちゅうだから。どうしても出ない時は(弟)に連絡して見に
行ってもらうけどね。」
「今日は(弟)も出なかったよ。」
「それはなんでかな。」
「あんたに言いたい事あるから、また日曜日に電話するね。」
「うん。わかった。」
「じゃあね、お邪魔しました~」
父がほぼ毎日母に電話しているとは知りませんでした。
毎日母の元気な声が聞きたいんですね。
母の声は本当に元気なんです。
声が大きいんです。
内緒話ができない声と良く言われていました。
そんな母の声を聞くと、こっちまで元気になるんです。
元気をもらえるんです。
父も同じなんですね。
母の
「もしもし」
の声を聞いただけで、今日も元気だとわかります。
寝起きはそれなりのトーンですけどね。
父も母と別の生活になり、母のやることを見てイライラしていた
時を懐かしく思っているんでしょうか。
離れている今はそのイライラも無いはずですから、心から母の元気な
声が聞きたいんでしょうね。
ほんの数分の会話だと思いますが、やはり夫婦の会話ができるように
なって本当に良かったです。
日曜日の電話で父は何を訴えてくるんでしょうか。
体調は良くなったと思いますから、また少し余裕が出てきて、施設の
色々な部分が見えてきたかもしれません。
何でも言って下さい。
対処はしますからね。
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