遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

無謀な退院

 

 

 

 

私の両親は夫婦で同じ特養に入所しています。

 

入所当初は色々ありましたが、今はすっかり落ち着いて生活しており

報告するような事もなくなっています。

 

父からの毎週日曜日の電話もちゃんと続いていますが、特別変わった

事も無く、お互いに元気を確かめているだけの会話になっているんです。

 

良い事ですよ。

 

 

 

 

今日も訪問介護(仕事)でのお話です。

 

私たちは在宅で生活する高齢者の皆さんが、できない部分をお手伝いする

事で、そのままおうちでの生活を継続できるように日々頑張っています。

 

先日ケアマネさんが私の所に来て

 

「すみません。まだ何も決まっていない話なんですが、ちょっとご報告

がありまして。」

 

と言ってきました。

 

その方(Aさん)は今入院中で、退院後は自宅には戻らずに人工透析が可能な

県庁のすぐ近くの病院に転院が決まっていた方なんです。

 

週3回透析の送り迎えをお手伝いしていましたが、体調を崩され入院に

なったんですが、今の総合病院は病状が安定すれば、当然退院になります。

 

でも今回は介護者の奥様が自宅での介護はもう限界だと判断され、透析が

受けられる施設を希望され、なんとか県庁の近くにある病院を紹介された

んです。

 

私たちも残念ですがその方が良いと思いました。

 

そのはずだったんですが、ケアマネさんにAさんの奥様から電話がありました。

 

「やっぱり家に連れてこようと思っています。」

 

ビックリしました。

 

ケアマネさんは現在のAさんの状況を病院に確認したんです。

 

そしたら、今も全く食事は摂れず点滴のみで、おまけに痰吸引も必要

との事です。

 

 

 

 

当然今すぐの退院は無いんですが、病状が安定したら奥様にも痰吸引の

やり方も教えて、在宅介護の体制がとれれば退院後も自宅でも良いと

言ったそうです。

 

痰吸引が必要なのに自宅に連れて帰るんですか。

 

例えば親子ならまだわかります。

 

夫婦共に80歳を過ぎているんです。

 

奥様一人で夜間も痰吸引をやり、排泄や食事も全介助ってそれはちょっと

無理があります。

 

なぜ突然考えが変わったんでしょうか。

 

ここから県庁までは車で2時間以上かかります。

 

そんな遠くに行ってしまったら、なかなか会えなくなるから家の方が

良いんじゃないかって娘さんに言われた様なんです。

 

娘さんは近くにお住まいではありません。

 

なんでそんなことを言われたんでしょうか。

 

娘さんが一緒に夜中も交代で痰吸引できるような体制なら良いんです。

 

でも違います。

 

奥様一人なんです。

 

自宅に帰してあげたいという気持ちは十分にわかります。

 

でも現実は厳しいと思います。

 

いつか奥様も疲れが出てしまい大変な事になりかねません。

 

日中は農作業をして夜間寝ずに看病するって愛情だけではできないと

思います。

 

在宅生活を応援しなければならない私たちも、今回はちょっと難しい

退院だと思いました。

 

ケアマネさんはどのように返事をするのか、まだ少し時間がありますので

ゆっくり考えると言っていました。

 

排泄介助は定期の時間でも仕方がない事ですが、痰吸引は今やらないと

命にかかわりますから、やはり病院が安心じゃないでしょうか。

 

どう思われますか。

 

 

 

 

 

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