遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

母の認知症状

現在母はアルツハイマー型認知症と診断されています。

私が母の異変に気付いたのは、10年も前の事でした。

 

私の長女が初めての子供を出産し里帰りした時、母は張り切って私の手伝いに来てくれ

ました。私は仕事があり、日中不在になるため、娘の昼食準備を母に任せて仕事に出て

いました。

 

元々母は仕事で病院の給食に勤務していたこともあり、料理をする事はできたので、材

料さえ準備しておけば特に問題ないと思いました。

 

ある日母に、「今日のお昼は卵どんぶりを作ってほしいって言ってたからよろしく

ね。」と言って私はでかけました。お昼に娘から写真付きでメールが届きました。

 

ちょっと、これ卵どんぶりではない。

 

送られてきた写真をみると卵だけのそぼろ丼でした。それも味なしだったそうです。

まだその時は「ねえ、卵どんぶりを忘れちゃったの?」と母を馬鹿にしたような事を

言ったと思います。しかしこの時からが認知症の始まりだったようです。

「あら、あたし何やってるのかしら。」

母も自分でやったことが信じられない様子でした。

それから10年少しずつ認知症は進んでいきました。

 

でも進みは遅い方だと思います。家族だとどうしても怒りたくなります。

介護の仕事をしている私でも怒りたくなります。

 

認知症を病気と思えない方は今でもたくさんいます。

そして時には事件になってしまうような事も、世の中では多く起こっています。

 

そんなことが少しでも減らせるような発信をしていけたらいいなと思うところです。