遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

几帳面がイライラするって。体調不調でも手抜きできない性格。

今日急遽訪問する事になったヒサオさん。

一昨日デイサービス利用中に熱発し、娘さんと病院に行って解熱剤をもらい

帰宅した。

 

次の日は定期訪問日で様子を見ましたが、やはり高熱(39℃)は下がらず、

ベッドに臥床し震えている状態。

 

解熱剤を服用しても下がらない熱。

 

本日訪問日ではなかったが、急遽訪問の依頼。

 

朝の熱は38.9℃。ほとんど下がっておらず。

 

朝食の声掛けをすると、「食べる」との事だったので

しっかり準備してみた。

 

完食。

 

このヒサオさん。もともと几帳面な性格。

 

何事においても完璧。

 

奥さんが車いすで家事ができないので、ほとんどをヒサオさんが

一人でやっている。

 

しかし熱発して苦しい状態なので、ヘルパーの訪問となったのに

食事で起きあがったら、毎日やっている事に手を抜く事が出来ないみたい。

 

歩行もふらふらになるくらいの高熱なのに、まず入れ歯をいつもと

同じように磨く。

 

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ヘルパーでやってあげると言っても自分の納得いくまで

磨いている。

 

早くご飯を食べて寝ればいいのにとみんなが思う。

 

洗濯物はヘルパーでやりましたが、その干し方も

その辺の主婦よりよっぽどきれい。

 

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食後の食器洗いも、食器棚の中もきれい。

 

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こんなヒサオさん。

 

今日も娘さんと病院受診し、お昼の訪問中に帰宅した。

 

車から降りる時も娘さんに支えられながらやっと歩いている

状態なのに、玄関まで来るとまずポストを開ける。

 

杖は決まった場所に置く。

 

玄関に置いてあった郵便物を見る。

 

ふらふらなのに。

そこで娘さんが言ったセリフが

 

「やらなきゃならない事をなんたってやるのよね。

この几帳面さにイライラしちゃいます。

具合の悪い時ぐらい手を抜けないのかしら。」

 

それは見ていた私も思った。

 

持って生まれた性格を変えることはできません。

手を抜く事が出来ない性格。

 

その性格は具合が悪くても変えられない?

無理してもやらなきゃならない?

 

明日も無理して悪化しそうな予感。

 

具合が悪い時くらい頼って。

誰も怠けてるなんて思わないから。

 

手を抜けばきっと元気になると思うけどな。