遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

ヒヤリハットの意義

 

 

 

 

 

 

ヒヤリハット。

 

どんな職種にもヒヤリハットは存在すると思います。

 

文字通り、ヒヤリとしたことやハッとしたことをみんなで

出し合って、事故防止につなげるためのものです。

 

本来ヒヤリハットを提出する事はけして悪い事ではない

はずです。

 

ところが我が職場はなんとなくヒヤリハットを出す事が

ダメ事業所だと言わんばかりに感じます。

 

誰かが転倒しました。

 

なぜ転倒したかを分析する事はけして悪い事ではありません。

 

しかし我が法人のヒヤリハットでは、A職員はその時何をしていたか、

B職員は何をしていたかを記載するように言われています。

 

それはなぜ?

 

なんか犯人捜ししているみたいで、書く人はアリバイを記載している

ような文章になります。

 

これをどう思いますか?

 

本来はどういう報告が必要でしょうか。

 

誰かが転倒しました。

 

①その状況を記載  

 一人トイレに行き転倒。

 

②その転倒からわかった事

 歩行時にふらつきが出てきたかもしれない。

 一人でトイレに行き便座に座る事ができなくなった可能性もある。

 

③危険因子

 一人でトイレに行かせることが危険になった。

 

④今後はどのように対応すればいいか(対応策)

 必ずコールで職員を呼んでもらう。

 

こんなシンプルで良いんじゃないでしょうか。

 

現在の様式で書くと

 

《状況》

普段一人でトイレに行っていた○○さんがトイレわきで転倒しているのを

たまたま通りかかった職員が発見する。A職員は他の利用者の処遇中。

B職員はホールにて利用者の見届け中だった。

 

《対応》

排泄を済ませ居室に戻り全身状態を確認し、バイタル測定行う。

痛みや皮膚変色等無し。管理者・施設長に報告する。家族に謝罪する。

 

《原因》

普段一人でトイレに行っていたので、転倒するとは思っておらず、

見届けもしていなかった。

 

《対策》

今後はコール対応にし、一人でトイレに行かないようにする。

 

これだと、悪かったことを強調して書いているような気がします。

 

危険予知や危険防止の趣旨と少しずれているような気がします。

 

だから、ヒヤリハットを書きたくなくなります。

 

特に状況の所は詳しく書く事になっており、それを読んだ上司が

その状況がわかるようでなければ、何度でも書き直しになります。

 

罰を受けている様です。

 

 

皆さんの職場のヒヤリハットはどんな感じですか?

 

出しやすい状況ですか?

 

ヒヤリハットを提出するたびにお咎めがあるので、

例えば怪我をしなければ、ヒヤリハットを提出しなくても

いいかっていう気持ちになってしまうんです。

 

もちろん怪我をしてしまえば、事故報告です。

 

そうなれば全然事故防止策にならないじゃないですか。

 

私はヒヤリハットも事業所単位での報告書にして、

その状況のわかるものが集まって、周知していく事

こそがヒヤリハットを無駄にしない意義だと思うし、

本当の事故防止策になると思います。

 

介護の現場には、予知できない転倒や骨折はどうしても

起こります。

 

それを未然に防ぐためのヒヤリハットです。

 

もう一度考え直してくれればいいんですが、

今の上司が変わらない限り無理でしょうね。

 

なんとも残念な事です。

 

 

 

 

 

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