遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

介護者が利用者になったけどいい話がたくさん聞けました。

 

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長い期間介護職をやっていると、昔介護者だった人が利用者に

なることがあります。

 

だって20年ですよ。30代だった自分だって50を過ぎるん

ですから、60代だった方は80を過ぎる事になります。

 

今日初回訪問した83歳のお母さん。

 

話を聞くと13年前になるそうですが、以前ここの旦那さまに

訪問していた事がありました。

 

その当時は介護者でしたから、「お母さん」って呼んでいました。

 

今日の初回のお手伝いを終了して、伝票記入の時間に少しだけ

昔話をしました。

 

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その旦那さまのために、毎日30品目の食材を使ったお料理を

作っていたお母さん。

 

更に朝食が4時・昼食が7時・夕食が11時と普通では考えられ

ない食事時間でそれを旦那様の言うとおりにやっていたお母さん

でした。

 

そんな大変だった思い出を話した後、

 

「でもね。」

 

今度は旦那さまとの楽しかった思い出や感謝の言葉が次々と

語られ、

 

「だから、大変だったけどすべて帳消し。」

 

 

私たちが旦那さまに訪問していた時は語られる事がなかった

良い思い出を、今になって13年も経ってからこんなに

楽しそうに、嬉しそうに話せるって凄いなと思いました。

 

特に旦那さまの妹家族がブラジルに住んでいて、冬期間の

3か月は毎年ブラジルで過ごさせてもらった話をした時は

目がキラキラ輝いていました

 

介護している時はどうしても愚痴っぽい事とか辛い事の

話題が多くなりますが、どのご夫婦にも良かった事や楽しかった

事が思い出として残っています。

 

今日はそんな思いで話をたくさん聞く事ができました。

 

今お母さんが利用者になりましたが、お一人暮らしなので

あまりマイナス思考にはならないと思いますが、訪問する

私たちも明るく前向きに過ごしていただけるように、努めたい

と思います。

 

そして最後に今年の春にその妹家族が、伊豆の温泉に来る事が

決まっていて、それまでに元気になってと言われているって。

 

ご本人の目標がありました。

 

「妹たちが来るまでには元気になるんだ」

 

このお母さんは必ず良くなります。

 

きっと伊豆の温泉に行きます。

 

その目標は私たちの目標でもあります。

 

今は少し大事にして少しずつ少しずつ立っている時間を長く

して、外を歩けるように生活リハビリをして、目標が

達成できるように見守っていきたいと思います。

 

 

80歳はまだ若いです。

 

夢も目標もちゃんとあります。

 

それが長生きの秘訣です。

 

 

 

 

 

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