遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

浮世離れした人

 

 

 

 

もう10年近く前の利用者宅に同居していた、利用者登さんの

妹さん。

 

10年前に登さんご夫婦に訪問していたころは元気だった妹の

トキさんでした。

 

私たちがトキさんに関わる事はありませんでしたが、登さんのお嫁

さんからは、トキさんの事を

 

「浮世離れした叔母さんがいます」

 

と紹介されていました。

 

 

浮世離れした人ってどんな人?

 

良くわかりませんでした。

 

浮世離れとは

 

世間の常識からかけ離れた言動や事柄のことで、あまり周囲の事を

考えずに、ひたすら我が道を行くマイペース、あるいは、のんびり

している人。

 

俗世間の事に無関心で、考え方や生き方が世間一般の常識とかけ

離れている事。

 

その当時、接する事はありませんでしたが、時々姿を見かける

事はありました。

 

その姿がまさしく浮世絵の世界でした。

 

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昔若い頃は夜のお仕事をされていたとの事で、容姿はまさしくこんな

感じでした。

 

登さんご夫婦がいなくなり、その後のトキさんの事を知る由もなく、

10年近くの年月が流れました。

 

そして昨日、このトキさんに他の事業所のヘルパーさんが訪問していた

事を知りました。

 

そのヘルパー事業所は自費のヘルパー事業をやっており、このトキさん

への訪問は介護保険では対応できないような事が多くあるだろうとの

事で、最初から自費のヘルパーのある事業所でスタートしたとの事でした。

 

そして1日2回、トキさんがやってほしい事を手伝うためにヘルパーさんが

訪問していました。

 

ところが数日前から、朝起きられなくなり、特に朝は歩く事もできない

状態に変化していきました。

 

今訪問しているヘルパー事業所にもう1回訪問を増やしてほしいと

お願いしましたが、いい返事がいただけなかったとの事で、朝の排泄

介助に私の事業所に入ってもらえないかとケアマネから言われました。

 

その名前を聞いたとき、どっかで聞いた事のある名前だと思い、

よ~く考えたら、あの「浮世離れした叔母さん」だったんです。

 

まだケアマネから打診されただけで正式な依頼ではありませんが、

あのトキさんが、私たちに排泄介助をさせてくれるんでしょうか。

 

浮世離れしたトキさんとの再会が、楽しみでもあり怖くもあり。

 

 

 

ケアマネさんは訪問の前に移送サービスを利用して病院受診させたいと

考えているようです。

 

介護認定を受ける時も、通常は意見書を書いて頂くために通院しますが

通院も断固拒否し、町の診療所の看護師さんが自宅に出向き、何とか

書いてくれたとの事で、病院にも行かず、外には一切出たくない人です。

 

そんなトキさんを病院に連れて行ってほしいと言われても、これは

一筋縄ではいきません。

 

心のどこかで、正式な依頼がなきゃいいなと思う自分がいます。

 

だって9割は拒否だと思いますから。

 

今後どうなる事か、進展があったらまたブログにしたいと思います。

 

 

 

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