遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

薬が大好きおばあちゃん

 

 

今日午後からは通院介助でした。

 

長芋農家のおばあちゃんは息子さんが今は長芋で忙しいので、

ヘルパーの通院を依頼されました。

 

個人の内科への通院で、今日は検査の日でした。

 

以前も何回か通院介助を行ったことはありますが、歩行状態が

かなり低下していて、膝から下の浮腫もすごく象の足そのもの

でした。

 

通院には自分の歩行器を持参されましたが、車いすを勧めたいような

歩行でした。

 

採血、採尿、心電図、胸部X線。

 

その後診察がありました。

 

医師の目はまっすぐ足の浮腫に行きました。

 

「凄いな。でもレントゲンを見ると胸に水が溜まっているわけじゃないし、

足だけの浮腫だから、これは整形外科の問題なんだよね。」

 

続けて医師が、

 

「ちょっと飲んでる薬の量を減らそう。まず漢方薬飲んでるけど

これはいらないな。」

 

「え、漢方薬毎日飲んでるんですけど。」

 

「それから、寝る前の薬飲んでるから、1日3回も飲んでるデパスも

止めよう。」

 

※デパス・・睡眠導入剤、抗不安薬

 

「先生デパスは止められない。デパス飲まないと具合が悪くなるんです。

それだけはやめれない。」

 

「こういう年寄り一杯いるんだよ。困ったな。」

 

「先生、整形外科からもらってるこの湿布もらえないかな。」

 

「この湿布は痛み止めと同じだから、この湿布を使うなら痛み止めも

中止、軟膏も中止だよ。」

 

「いつも全部使ってるし、痛み止めももらってたのに。」

 

「この湿布はこれだけで使用しなきゃ、違反になっちゃうよ。」

 

「じゃあ、デパスは無くさないで。」

 

「わかったよ。ばあちゃんと会話してたら日が暮れちゃうよ。」

 

「でも利尿剤は半錠だったのを1錠にするよ。」

 

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このおばあちゃん耳が遠いので、医師の言っている事はほとんど

聞こえていません。

 

私が耳元で大きい声で医師の言ったことを伝えます。

 

医師は説明を理解しないおばあちゃんに腹を立てているように

見えました。

 

おばあちゃんは薬を減らされるととにかく具合が悪くなると

言います。

 

医師はいらない薬は減らした方が良いと言います。

 

結局は医師がおばあちゃんのいうことを聞きます。

 

良いんでしょうか。

 

薬局でデパスの話しをすると、薬剤師さんから、

 

「デパスは長く飲み続けると認知症になるリスクも高くなるんです。

それをご本人に説明されたらいかがですか。」

 

そう言われたので、移送車の車内でそれを説明しました。

 

でもやはりダメでした。

 

「これくらい飲んでも、認知症になってないから大丈夫だ」と言われ、

やはりこの薬は止められないと言われました。

 

薬を飲んでいる事で安心するんです。

 

デパスを飲まないと不安になるのは、正しい事なのかもしれません。

 

でも医師の診断をも覆すおばあちゃんの強い希望には驚かされ

ます。

 

明日、ケアマネさんにも報告します。

 

10種類以上の薬を毎日飲む事で、健康でいられるんだと言います。

 

必要な薬は確かに必要です。

 

このおばあちゃんにとっては不必要な薬なんか一つもないんですね。

 

結局医師が折れちゃいました。

 

 

 

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