遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

母娘の仲が壊れる前に

 

 

 

週1回掃除洗濯で訪問している利用者さんがいます。

 

認知症は発症されていますが、なんとか一人暮らしは可能です。

 

洗濯機は昔からの二層式で以前はお風呂場に置いていました。

 

f:id:maple-enkyorikaigo:20220409215623j:plain

 

でもお風呂場では不便もあるので、娘さんご夫婦が排水もちゃんと

できるように洗濯機置き場をリフォームして洗面台の脇に洗濯機の

居場所をしっかり作ってくれました。

 

これで排水も心配することなくできるようになりました。

 

ところが認知症の進行からか、洗濯をまったくしなくなってしまい

こまった娘さんがヘルパーに洗濯の援助をしてほしいと依頼された

んです。

 

訪問するとすぐに洗濯機を回します。

 

しかし、洗濯は風呂場での排水が当たり前だったので、リフォーム後の

その位置で排水ができるという事がどうしても理解できません。

 

ヘルパーにも排水しないでほしいと言われ、脱水とすすぎができないまま

になってしまいました。

 

仕方なく娘さんに事情を報告するため電話をかけたんです。

 

この時に娘さんが発した言葉に愕然としました。

 

「私ももう限界なんです。はやく死んでほしいと思ってるんです。」

 

はい?今なんて言いましたか?聞き間違いかと思いました。

 

この娘さんはとっても良い娘さんで、そんなことを言うような娘さん

ではありません。

 

いったいどうしたんでしょうか。

 

「今朝もね、薬がないって3回も電話をかけてきて、これから行くから

と言ってもまたすぐに電話がかかってくるんです。夕べも眠剤がない

って電話をかけてきて、自分が飲みすぎてなくなったのに。」

 

「毎日毎日、何回も何回も電話が来るんです。」

 

「それは疲れてしまいますね。」

 

「今行ったら、電話の線を外して来ようと思ってるんです。もう声も

聞きたくなくて。」

 

「そうなんですか。」

 

「階段からでも落ちて入院してそのまま死んでくれないかな。」

 

 

 

f:id:maple-enkyorikaigo:20220409215540j:plain

 

 

「娘さん。お母さんはまだ元気だし、階段は登りませんね。」

 

「そうなのよね。こっちがまいっちゃうわよ。」

 

こんな母娘関係ではなかったはずです。

 

認知症だから仕方がないんですけど、わかっていても病気だとは

思えないんです。

 

娘が母に優しくできないって悲しいです。

 

こんな関係になる前にもう少し早くヘルパーや施設を利用して、適度な

距離を置いていたらこんな事にはならなかったんじゃないかと思います。

 

自分一人で背負ってきてとうとう限界が来てしまったんでしょう。

 

娘さんだって本当はそんな事言いたくなかったと思います。

 

でも感情をセーブする事ができなくなってしまったんですね。

 

私はさっさと施設に入れるように子供たちに言います。

 

無理して自分で介護すると思わないでほしいです。

 

専門職にお願いした方が、本人も家族もお互いに良いと思うんです。

 

家族も時々面会に行くくらいの方が優しくなれます。

 

こんな悲しい発言が出てしまう前に、早めに対処する事をお勧めします。

 

 

 

 

にほんブログ村 介護ブログ 高齢者福祉・介護へ
にほんブログ村

  

国内最速・高安定の高性能レンタルサーバー【ConoHa WING】

 

ネットショッピングでポイントが貯まる!

 

 通勤チャットレディ・高収入バイト求人募集なら、東京、大阪、名古屋、札幌、福岡等の全国で求人を展開する【ニューステージグループ】