遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

ポジティブにも程がある

 

 

 

私たちの仕事の中に乗降介助があります。

 

運輸局から許可を頂いて行う移送サービス事業の一つです。

 

 

病院に行くお手伝いにはヘルパーが病院内も介助する通院介助と

病院内は家族が付き添うので、車の乗り降りや受診の手続きを

お手伝いする乗降介助があります。

 

乗降介助で受診内容を把握するとすれば、ご家族から聞かないと

分からない事になります。

 

先日ビックリしました。

 

あまりにもあっけらかんとしたポジティブ発言に。

 

帰りの車の中でその日の受診内容をお聞きする事があります。

 

だいたいが、「変わりなかったよ。」とか「薬が増えちゃったよ。」

とか言われます。

 

その日のお迎えは15時半も過ぎ、とても時間がかかったので、

「混んでいましたか?お時間かかりましたね。」と声掛けしました。

 

その返事が、

 

「大変だったんだよ、癌だってさ。また増えちゃったよ。」

 

「え・・・」

 

「医者が普通に癌だって言ったよ。今は隠さないからな。」

 

 

「・・・」かける言葉が見つかりませんでした。

 

「これで癌もいくつ目だったかな。」

 

ご自分の癌が見つかった事が一大事ではなく普通に受け入れて

隠す事もなく教えてくれたんです。

 

「明日から放射線治療を毎日やるんだってさ。」

 

「13回くらいで良いと思うって医者が言ってた。」

 

こちらで何も聞かないけど全部自分で話してくれました。

 

確かに以前から癌を患っておられますが、でも元気なんです。

 

癌の転移なんでしょうけど、全然平気なそぶりで普通に淡々と話しを

されるんです。

 

本心はどうなのかはわかりませんけれど、病気に負けないで、治療

を受けるという意気込みが伝わってきました。

 

完治するまでには時間もかかると思いますが、それをマイナスに

考えることなく普通に明日から治療だと言えるって凄いと思いました。

 

自分が癌宣告されたら、こんなにポジティブではいられないでしょう。

 

治療を頑張ってほしいです。

 

毎日乗降介助で病院までお送りします。

 

そのポジティブさがあれば、きっと乗り越えられますよ。

 

 

 

 

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