遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

山菜を売り歩くおばあちゃん

 

 

 

 

私がここにお嫁に来た頃、30数年前は各家家にリヤカー一杯の野菜を

積んで売りあるくおばさん達が沢山しました。

 

 

持ってくるものはそれぞれ違って、自分の畑から収穫した新鮮な

野菜だったり、季節の山菜やキノコだったり色々です。

 

 

 

そのころまだ主人のおばあちゃんが元気な頃で、おばさん達が何かを

持ってきたら、何か一つでも買ってあげてとよく言われました。

 

実際に野菜は美味しいし対面で買いますので、変なものは持ってきません

でした。

 

お店に行かなくてもこんなに新鮮な野菜が安価で買えるのは、お得だった

と思います。

 

野菜を買うだけではなく、当時主人のおばあちゃんは世間話をしたり

して、楽しそうにしていた記憶があります。

 

そんな事が日常でしたが、いつのまにかそんな野菜売りのおばさん達の

姿が見えなくなっていました。

 

私もその当時は子育てで仕事もしておらず家にいましたので、そんな

所をいつも見ていましたが、子どもがある程度大きくなり仕事に

行くようになってからは、平日の日中に家にいる事は少なくなりました。

 

ですから本当はいつの頃からおばさん達が来なくなったのかはわかりません。

 

 

ところが、先日山菜やお花を自転車のカゴにのせてきたおばあちゃんが

町内にいたんです。

 

朝のごみ捨ての時に見たんです。

 

これはもしかして昔の様に売りに来たんだなと思いました。

 

でもなんとなく違和感がありました。

 

なんか嫌な感じがしたんです。

 

その日は公休日だったので、ごみ捨てが終わるとすぐに家に入りました。

 

まもなく玄関のチャイムが鳴ったんです。

 

もしかして・・・

 

やっぱり、さっき見たおばあちゃんでした。

 

持っていたのはこの辺ではどこにでもある山菜のミズと枯れかけてしおれた

切り花でした。

 

 

 

玄関の扉を開けると玄関の中まで入ってきて、一つで良いから

いくらでも良いから買ってほしいと言われました。

 

お金を出して購入するようなものではありませんでした。

 

だって花は枯れかかっているんですよ。

 

持っていた山菜も、皮をむかないと食べられないので、忙しい時

にはいらない山菜なんです。

 

本当なら帰ってもらいたいところですが、こんな場面でも昔言われた

主人のおばあちゃんの言葉が聞こえてくるんです。

 

「何か一つでも買ってあげなさい。」って。

 

仕事柄高齢者が頑張って売り歩いているかと思うと、いらない物でも

買ってあげなきゃと思ってしまうんですね。

 

買うまで動きそうもなかったので、山菜を一束買ってあげました。

 

今もいたんですね。こうやって売り歩いている人。

 

久々でした。

 

150円で買ったんですが、帰り際に

 

「このお金でパンを買って食べるよ。」

 

って言ったんです。

 

えー-。

 

そんな状況だったの?

 

公休日のたびに来たらどうしよう。

 

エスカレートしなきゃいいけど。

 

買わなきゃ良かったかな。

 

もしもまたこの次にくるんなら、ちゃんとしたものをもってきてね。

 

それだったらまた買ってあげるからね。

 

たぶん。

 

 

 

 

 

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