遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

私が受けたセクハラ

以前パワハラのあった利用者様の事を書いた事がありました。

これは2年ほど前の話です。

 

www.maple-enkyori.com

 今回はセクハラの事例を書きたいと思います。

 

その前に、

ハラスメント行為は被害者の人格権を侵害する違法な行為で、行った人

には民法上不法行為が成立します。さらに被害者が精神的なショックを

受けたり、治療を要する状態になったり損害が発生したりすれば、損害

賠償責任を負うことになり得ます。

しかし認知症の場合は、自分がハラスメント行為をしている認識や理解

ができない事があり、そういう場合には責任能力がないとして免責され

るのが法律上の決まりです。

 

私が受けたセクハラもひどいものでした。

当時私はまだ30代で、ヘルパーになって間もない頃でした。

一人暮らしの男性。糖尿病で歩行不可。排泄は自分で処理されている

人でした。

おむつをなるべく汚したくないので、、ビニール袋を自分でつけて、

袋の中に排尿されていました。

私たちは身体介護の計画ではなく、調理や食事の準備で訪問していま

した。ある日、

「ヘルパーさん。袋が取れなくなったから、はずしてくれないかな~。

きつく縛りすぎちゃったんだよ。」

調理中に呼ばれて行ってみると、おむつの前を開いて、袋の中には尿が

溜まった状態で、そのビニール袋をはずしてほしいと言っているのです。

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縛った所をほどかなくても、袋を引っ張ればすぐにとれる状態でした。

 

「これならご自分で取れますよね。ご自分ではずして下さい。」

「ヘルパーさんにはずしてほしいんだよ。触ってくれよ。」

明らかなセクハラでした。

「〇〇さんは触ってはずしてくれたのに、なんでやってくれないんだよ。」

「できません。ご自分でできることはやってください。」

そのうち何故かその方は泣き出してしまいました。

「泣かれても、できません。」

私は断固拒否しました。

 

その後その利用者宅には男性ヘルパーのみが訪問するように、事業所側からの

配慮があり、何とか解決しました。

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また別の寝たきりの男性利用者。老々介護で奥様がいました。

おむつ交換で訪問した際、背中側の衣類を整えるため、右側臥位・左側臥位と

ヘルパー側にも向いてもらう事になります。

そして、背中のシャツをズボンに入れている時に股間を触られました。

初めてやられたときは気のせいかと思いました。

しかし他のヘルパーからも話があり、気のせいではない事がわかりました。

次からはなるべく手の届かない所に立ち、おむつ交換を行うようにしました。

この方にはヘルパー側でも

「こら~」

って言えました。ヘルパーがどんな表情を見せるのか楽しんでいる様です。

こういう事例が時々発生していました。

 

現在はこのような利用者さんはおらず、セクハラをすればヘルパーに来ても

らえなくなる事が、利用者もわかっているので、ほとんどなくなったのかも

しれません。

 

しかし、現在でもセクハラの起こる事業所もあるかもしれません。

しっかりした、ハラスメント規定があるか、確認すれば良いと思います。