お昼過ぎに父から電話がありました。
今度は何があったのか。
「昨日ヘルパーさんが作ってくれたカレーライスを今食べている
けどね、味がないんだよ。」
「え?どういう事?味が感じない?」
まさか、コロナの初期症状の味覚嗅覚の異常?
「お母さんはどうなの?」
「まって、お母さんに代わるね。カレーに味ある?」
「もしもし、カレーねちょっと薄味かな。なんていうんだろう
味もそっけもない感じよ。」
「他の物はちゃんと味するの?」
「そりゃそうよ。普通よ。」
そうなんだ。
カレーのルーが少なかったのかしら。
訪問介護の仕事で調理をしても、どうしても味見ができない
台所があるんです。
調理の前にお鍋も箸も洗ってから調理をしますけど、それでも
どうしても味見ができないおうちがあるんです。
猫を多頭飼いしていて、猫の排泄物が家中にあり、臭いも強烈な
お宅では、私も味見ができません。
我が家もきっと味見ができない家なんでしょう。
ネズミがでますからね。
カレーに味がないなんて考えられません。
明らかに味見はしていませんよね。
利用者家族としては悲しいです。
とっても悲しいです。
でも味見をしたくないという心情はわかります。
これはヘルパーさんのせいではなく、清潔な台所にできない
自分が悪いんだ。
それと同時に両親にも申し訳なく思います。
前からずっと美味しいカレーが食べたいと言っている父に
そんな些細な希望すら叶えて上げられないなんて。
カレーを作るヘルパーさんはなぜか同じ人なんですね。
だからいつも同じ味のないカレーになるんでしょう。
別のヘルパーさん作ってくれないかしら。
でも主婦なら大体どのくらいのカレーのルーを入れたらいいか
くらいわかりませんか?味見しなくたって、トロミ具合でだいたい
わかりますよね。
なんでそれができないんでしょう。
そんな事言っちゃいけませんよ。
ヘルパーさんは悪くないんです。
味見をしてもらえる台所にしなきゃダメなんですよ。
コロナ。早くいなくなってよ。
東京に行かれないじゃない。
高齢の両親が待っているのに。
とりあえず弟にボンカレーでも買ってもらって、味のある
カレーを食べさせてもらおうかな。
そうだそうしよっと。
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