遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

畑の野菜もおじいちゃんの帰宅を待っています。

 

 

 

 

とっても元気だった久直さんが入院しました。

 

久直さんはラクナ梗塞で入院加療後ほとんど麻痺もなく退院され、

医師から運転も許可された元気なおじいちゃんでした。

 

でも退院間もないのでしばらくはヘルパーの通院介助を使いたい

と言われ、私たちがお手伝いに訪問していました。

 

お仕事は舞茸栽培で、80歳をとっくに過ぎても現役で頑張って

おられました。

 

通院介助を行いましたが、とってもお元気だったので、そろそろ

一人でも十分行かれるような感じになったので、ケアマネさんに、

 

「久直さんの通院介助必要なさそうですよ。」

 

と言っていました。

 

ケアマネさんも同じように思っていましたので、ご本人に

意思を確認しに訪問してくれていました。

 

そして「もう一回で卒業します」とお返事をいただいてまもなく

急にご飯が食べられなくなってしまったのです。

 

でも元々元気な久直さんですから、例年通り自宅の敷地内に

自慢の菜園を作り、普通に動いておられました。

 

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最後の通院介助にする予定だった日、病院から

 

「ちょっと気になる事があるので、総合病院にお手紙を書く

ので、診てもらって下さい。」

 

と言われてしまいました。

 

食欲がなくなってしまった事もあったので、すぐに総合病院に

通院介助で受診されたんです。

 

食欲がなくなってからわずか10日足らずでした。

 

肝臓に悪いものが見つかり、すでにステージ4の状態でした。

 

ご本人は認知症はありませんが、どこまで理解されたかはわかりません。

 

でも手術をしたり積極的な治療はしたくないと言われ、対処療法のみ

行う事となってしまいました。

 

久直さんの病状と比例する様に、畑の野菜たちが急に元気が

なくなっていくのが見えました。

 

凄く元気に成長していたトマトの葉っぱが垂れ下がる様にしなびて

しまい、久直さんの畑らしくない姿に代わっていきました。

 

病院では週1回くらい点滴に通って基本的には自宅で過ごしましょう

という考え方でした。

 

久直さんもなるべく入院はしたくないので、しばらく通う事に

しました。

 

しかしとうとうお黄疸が出てきてしまい、入院を余儀なくされました。

 

久直さんがいない畑はもちろん元気がありません。

 

お水をあげればこの野菜たちは元気を取り戻します。

 

余計なお世話ですが、この畑の野菜が生き生きすれば、久直さんも

同じように元気になるような気がして。

 

 

 

今日ケアマネさんから言われました。

 

「久直さんの退院は難しい様です。」

 

ショックでした。

 

ラクナ梗塞が完全に良くなったのに、何で潜んでいた病気がわからなかった

のか。もう少し早くわかっていたらこんな事にはならなかったんじゃないか。

 

とっても残念でなりません。

 

まだ元気な時、

 

「今年は舞茸買わなくてもいいよ。いつでも取りに来い。」

 

なんて言ってくれていたのに。

 

 

 

誰よりも野菜たちが久直さんの帰宅を待っていますよ~。

 

 

 

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