利用者茂代さんの事を介護していたおじいちゃん。
私たちが排泄介助すれば、その汚物をすぐに片づけたり
更衣介助して洗濯物が出ればすぐに洗濯機を回してくれた
おじいちゃんです。
排泄介助後に出るバケツのお湯もすぐに破棄してくれて
とにかく気の利くおじいちゃんです。
でもそのおじいちゃんが夏ころから、茂代さんに向かって
「早くくたばればいいやつ。」と悲しいセリフを口にする
様になっていました。
私たちはおじいちゃんに怒りました。
そんな事言ってはいけません。
冗談でもダメです。
ところがその憎まれ口を頻繁に言う様になってきたんです。
最初の頃は笑って怒った私たちも、本当に怒りを感じるように
なってしまいました。
そしておじいちゃんが寝たきりになったって来てあげないから
という感情も芽生えてきてしまうくらい怒りを感じていました。
数日前の事です。
元気だったおじいちゃんが突然亡くなってしまいました。
私たちもご家族も何が起こったのかわからないくらい急な事でした。
あの憎まれ口は何だったんだろう。
絶対長生きすると思っていたのに。
もしかして自分の体調が悪かった事に気づいていたの?
だから茂代さんを残して自分が先にいなくなる事はできない
と思ってあんな憎まれ口を言っていたのか。
居なくなるのが急すぎます。
いくらひどい事を言われても、茂代さんは全然平気でした。
「また言ってる。」
くらいにしか思っていませんでした。
おじいちゃんを急に失った茂代さんは号泣です。
いくらひどい事を言われ続けてもやっぱり優しいおじいちゃん
だったんです。
だってそうです。本当に良くやっていましたから。
おじいちゃんは本物の憎まれっ子じゃなかったんです。
きっと茂代さんを残したくなくて言っていたんだなと
今つくづく思います。
本物の憎まれっ子は、もう少し世にはばかると思いますので。
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