遠距離介護ダイアリー

東京と東北間での遠距離介護は突然始まりました。私はホームヘルパ ーを25年以上やっており色々な在宅介護を目の当たりにしてきました。人間誰にでも訪れる介護の話を日々綴っていきたいと思っています

訪問介護エピソード

汗をかいてて寒いと言う

ここ東北でも30℃を超える気温になりました。 私たちの仕事に入浴介助があります。 それでなくても暑いのに、入浴介助は更に大変です。 汗が全身から吹き出しますし、汗が目に入ると痛くて開いていられなく なります。 私は頭から汗をかきますので、入浴介…

凄い愛犬、スーパー愛犬だった

事故で半身不随の重傷をおい、自宅でお母さんと生活しているところに 訪問しています。 通院介助も行いますが、買い物援助でも自宅に訪問させていただいて います。 ここ数年でお母さんは認知症を発症してしまい、障害の利用者 さんがしっかりしないと、お二…

残念な事が起こりました

長年訪問介護事業所に勤務してて、初めてです。 今までただの1回もこんな事はありませんでした。 町の小さな病院ですが、特養の嘱託医もお願いしている病院から クレームが来たんです。 最初話を聞いたとき耳を疑いました。 通院介助をしたヘルパーに対する…

助産師になりたいのに

毎年事業所に看護大学の学生さんが在宅ケア実習にきます。 若い学生さんと接する事はとても新鮮でこちらも若くなるような 気持ちになれます。 昨年も同じような事をブログにしています。 看護師希望の中でも多く耳にするのが、「助産師」になりたいという 話…

骨密度

先日整形外科通院介助したおばあちゃん。 移送車の車の中では生活費が大変だという話をしていました。 実際年金だけでの生活は本当に大変ですよ。 私は移送車の運転ですから、受診には立ち会っていません。 受診後お迎えに行きました。 介助したヘルパーがビ…

誰にも迷惑かけたくない

介護職で在宅を担当しているとよく聞く言葉です。 年齢を重ね、自分の体の自由がきかなくなり、誰かに少し 助けてもらえば普通に生活する事ができるはず。 そんな状況であっても自分一人で頑張るって。 排泄が困難な状況になって家の中が汚染されてしまって…

家庭内隔離は難しい

私は数年前にノロウイルスに感染しました。 症状が激しかったのは、発症した日の半日くらいでした。 お腹の中のウイルスが外に出てしまえば、比較的早く快方に 向かったんです。 ノロウイルスは排泄物からの感染が主な原因ですので、トイレは 1階と2階でわ…

家族がコロナ感染。

だいぶ県内のコロナ新規感染者数が減ってきていましたが、 こんな田舎で今頃になってクラスターが発生していました。 発生したのは市内の保育所でした。 小さいお子さんですからワクチン接種もしていない無防備な 状態です。 ひとたまりもありませんよね。 …

昔はあった相談助言というサービス

平成12年、西暦2000年に介護保険制度が始まりました。 それ以前はヘルパー利用も措置の時代で、行政が派遣を決めていて 今のような利用者と事業所が結ぶ契約もありませんでした。 利用料金も世帯収入で決められ、ほとんどの高齢者世帯は無料で ヘルパ…

杖が鎌に代わる季節がきました

毎年の事なんですが、今年も不思議な事が起こる季節が来ました。 普段歩行が困難で通院介助やお掃除の依頼で訪問しているおばあちゃん 達が、この季節になると別人に変身するんです。 田舎の道路を訪問で車を走らせています。 ふと横を見ると、どこかで見た…

早く入院させてあげて

とっても穏やかな性格のMおじいちゃん。 多少の認知症はありますが、まだまだ十分に一人暮らしは可能です。 デイサービスとヘルパーを利用して在宅生活を送っています。 元々寒いのが苦手だったMおじいちゃんは、寒暖差の激しい今の時期、 朝寒くてストーブ…

頭の黒いネズミがいる

最近通院介助を初めたばかりの利用者さんの奥さんが 移送車の中で言ってた事です。 おじいちゃんは病気がたくさんあります。 主には糖尿病とリウマチです。 病院に行くという事は、病気を治したくて行くんだと思います。 医者は体に良くない事はしない様に診…

薬をためていたおじいちゃん

週2回訪問しているおじいちゃん。 少し肩に障害がありますが、それ以外はほぼ何ともない おじいちゃんです。 ケアマネさんからの報告で、先月から薬剤管理指導が始まったと聞きました。 おじいちゃんとお薬の話はしたことがありませんでしたので、 薬剤師さ…

賢く元気な90歳のおばあちゃん

自宅の玄関先でドーンとしりもちをついてしまい、恥骨骨折を してしまったおばあちゃん。 このおばあちゃんは同じ敷地内に若い人達の新居がありますが、 自分は住み慣れた古い家が良いと言って新居にはいかず、長年 暮らした場所に一人で生活していました。 …

零売薬局

零売薬局ってご存じですか。 私は最近になって知りました。 訪問看護さんから連絡があり、頭に湿疹があるおばあちゃんに 塗っているローションがもう少なくなっていて、次回の通院日 まで間に合わないとの事でした。 おばあちゃんが次に病院に行くのは整形外…

実習生から教わった「看護の6R」

毎年私たちの事業所に看護大学の学生さんが、在宅ケア実習にきます。 看護科の学生さん達は看護師の資格を取るといった一つの目標に 向かって、常に勉学に励まれ見ていても素晴らしいと思います。 一日実習を終えると実習記録を提出します。 その内容はその…

リハビリパンツを着用する事

年を重ねると、ちょっとした腹圧で尿漏れをしてしまうのは 仕方がない事だと思います。 女性は産後にも同じような事が起こる事があります。 若いと回復しますが、高齢になってからだとなかなか回復は 困難な事だと思います。 そしてはじめは少なかったただの…

やせ細った大型犬

ペットを飼っている家庭では、ペットにかけるお金が一番高いと いう方が増えています。 昔の様に犬は残飯を食べて外につなぎっぱなしなんていう光景は あまり見なくなりました。 ワンコならドッグフード、ニャンコならキャットフードを食べて 健康に育てられ…

失語で女優に

脳梗塞や脳出血によって言語中枢にダメージを受けると、 言葉が上手く発せなくなります。 でもリハビリによってはだいぶ回復されます。 先日通院介助の利用者さんと話をした時、面白い話を してくださいました。 まだ70になったばかりの若い利用者さんです…

心豊かに生きる事

この東北の田舎に住む高齢者たち。 都会のような最先端の生活とは全くかけ離れた生活を送っています。 元々農業で生計をたてていた人が多く、年金も多くはもらっていません。 農業で収入を得ていたころは良かったのかもしれませんが、引退して 年金生活にな…

透析患者さんの願い、そして理想

www.maple-enkyori.com 総合病院の透析患者さん達が加入する腎友会の話の続きです。 事業所の中で何気なくその話をしました。 そしたら一人のヘルパーが、利用者さんを透析室に送っていった 時に、会長さんから腎友会の勧誘をされたと話してくれました。 利…

病院に行く気を失ったおじいちゃん

先日お掃除の援助で一人暮らしのおじいちゃんの所に 訪問しました。 要支援でまだまだ元気なおじいちゃんなんですが、 御本人にしたら心配な症状を3つ抱えておられます。 ここ数か月で3つの症状でそれぞれの病院に行きました。 以前から後頭部に違和感があ…

できないのとやらないのは違うでしょ

最近とっても我慢ができない事があります。 そんなことを言ってはいけないのかもしれませんが、ずるい利用者 さんがいるんです。 生活保護を受給されているんですが、好きな事をやっているんです。 それが目に余るんです。 50歳で脳出血を発症し言語に多少…

非日常は疲れる

今世の中はゴールデンウィークの真っただ中です。 365日営業の介護職は病院などと同じように交代勤務で 利用者の日常を支えていきます。 毎週水曜日にお掃除で訪問しているおじいちゃんの訪問日です。 先週訪問した時に連休に息子さん達が帰省される話は…

介護指導

介護生活には必ず始まりがあり、始めは何もわからない所から スタートします。 そしてそれは突然訪れます。 介護職ならいいですけど、一般の男性が突然介護者になったりすると 特に最初は大変です。 今回介護指導の依頼があったのが、父親が寝たきりになって…

たった20分でできる床ずれ

寝たきりになり、自分で寝返りもできなくなると、褥瘡(床ずれ)が できるリスクが高くなります。 お尻が少し赤くなってきたなと思ったら、早めにエアマットを交換して 悪化しない様に注意しています。 同じ寝たきりでも食事がしっかりとれていれば、そんな…

ヘルパーに気を使わないで

ご存じの通り、ヘルパーは訪問介護員で利用者さんのお宅に訪問して 色々なお手伝いをします。 法人の常務曰く、「施設でうけるサービスを自宅でも受けられます」 がコンセプトです。 それなのにヘルパーが来ることを、まるでお客さんが来るように 気をつかて…

料理を破棄される悲しさ

知的障害を持つ利用者さんの所で毎日調理を行っています。 障害のある娘さんと体の不自由な母の二人で、在宅生活を送っています。 娘さんには糖尿病があり、カロリー控えめ塩分控えめ糖分控えめの食事を 提供しなければなりません。 お母さんの方にはカロリ…

真夜中の徘徊

今現在寝たきりのご家族を介護されている方々が多く 言われる事に、一番大変だった時期は歩き回った時期だと 言われます。 寝たきりになってだいぶ楽になったと言われるんです。 そのくらい徘徊の時期は介護者にとっては大変な時期なんです。 今はショートス…

ポジティブにも程がある

私たちの仕事の中に乗降介助があります。 運輸局から許可を頂いて行う移送サービス事業の一つです。 病院に行くお手伝いにはヘルパーが病院内も介助する通院介助と 病院内は家族が付き添うので、車の乗り降りや受診の手続きを お手伝いする乗降介助がありま…